カルシウム代謝が専門の内科医です.
●まず副甲状腺は甲状腺のすぐそばにあるための名前で、全く別物です.上皮小体とも言います.
●回答された方のおっしゃるとおり、副甲状腺ホルモンが多すぎると、骨密度は低めになります.原発性副甲状腺機能亢進症という病気です.特に皮質骨という種類の骨の低下は著しいです.背骨(腰椎)の骨密度はそれに比べるとやや保たれますが、やはり平均すると低めであって、高くなることはありません.
●ただ70才という年齢から考えると、腰椎に変形や腹部大動脈の石灰化がある場合、実際の骨密度よりかなり高く出ることもあります.実際は骨密度が低いのに高く出ることもあります.あるいは、もともと非常に骨密度の高い方であった場合、この病気になってもさほど骨密度が減らず、骨密度が高いことはあるかもしれません.これ以上は診察せずに、安易な事はいえません.
●それかた原発性副甲状腺機能亢進症であった場合、ほとんどが良性腫瘍です.体に負担の大きい手術ではありませんが、副甲状腺手術をおおくこなしている施設でする方がいいです.非常に小さい臓器なので.
●関西であれば、御影の小林診療所(入院手術もできます)が有名です.いずれにせよ、「かも」ではなく、きちんと診断をつけてもらうことが大事です.
●余談ですが、副甲状腺ホルモンは持続的に多すぎると骨は減りますが、ごく少量を間欠的に注射すると骨密度が非常に増える治療があり、日本以外のほとんどの国では発売されています.しかし、原発性副甲状腺機能亢進症の場合は、持続的に高いので、そのために骨が増えることは、まずないでしょう.