人より遙かに暗闇でもよく見える猫の目。
しかし、基本的な内部構造は普通のほ乳類と大差ありません。
大まかな人と猫との目の違いを簡単にあげます。
第三の瞼と呼ばれる薄い皮膚のひだ「瞬膜」が瞼の下にあり、瞼のように目を保護したり、涙で目をうるおしたりしています。
(病気のときなど、よく目を覆っていますね)
角膜の湾曲が大きく、水晶体も大きいため、焦点距離が人間より短く視角が広いです。
(視野も広く、普通に正面を見るときは98度くらいで、最大で186度の視野があります)
また、光を最大限まで集められるように、角膜と水晶体が他の部位よりに比べて不釣り合いなほど大きくなっています。
瞳孔は虹彩筋の働きで上下に小さな穴を残して完全に閉じたり、直径12mmまで広がったりします。
こうして、暗くても明るくても大丈夫なように眼球に入る光を調節しているのです。
(だいたい、人の目で見たときより5倍も明るく見えるように出来ています。)
さらに、暗闇でもよく見えるように、タペタムという組織が網膜に一回で吸収されなかった光を反射します。
(そう、暗闇でキラリと光るのはこのタペタムに反射してるのです(^^;)
もっとも、真っ暗闇ではいくら猫でも見えませんし、暗闇での視界は残念ながらぼんやりとかすんでいるようにしか見えない構造になっているようです。
また、水晶体を伸縮させる毛様体が大きな水晶体に比べて軟弱なため、すぐ目の前にある物に焦点をあわせるのも一苦労・・・、一番よく見えるのが2~6mだと言われています。
ちなみに、色を見分ける事は可能と言われていますが、あまりはっきりとはわからないようです。