人民元の切り上げにより、同じアジア通貨である円が買われやすくなることは、広く言われており、既に相場に織り込まれている可能性についても考えなくてはなりません。
この先安くなると分かっているならみな今の時点で売り払ってしまい、相場は下がります。しかし実際には予想は各人さまざまでして、相場はそれに応じて形成されているわけです。もちろんそれだけでなく、他の多くの要因も複雑に影響します。
為替に季節変動はなくはないのですが、それ以外の要因の方がより強く働くことが多いのです。そもそも、冒頭に述べたように誰でもが読み切れる変動要因なら、みな先を待たずしてすぐにでも取引きを行いますから、それに応じて相場は変動し、結局その時点の相場とはこの先の変化を織り込んだものに収束するのです。
ユーロは世界の機軸通貨の一つであり、ドルとの相対比較では確かに変動幅は小さいですが、それでもこのわずか2か月の間に対円で7%、対ドルで8%も下落しています。必ずしも安定しているとは言えません。
日米欧の三極経済はそれぞれ不安要因を抱えており、どれかの通貨が一方的に上がるのは考えにくいことです。日本は金利が低く、アメリカは人民元切り上げと、財政/貿易の双子の赤字問題、ヨーロッパはEU憲法の批准否決などそれぞれに弱味を抱えています。
「ユーロ安の時期にユーロを調達しておきたい」ということであれば、毎日とまでは言わないまでも週に一度くらい為替相場をチェックする、これをまずは3か月くらい続けてみるとよいでしょう。どれくらいの幅の中で値動きしているのか、国際情勢や経済情勢で為替はどう変化するのか自分なりに掴めてくると思います。その上で、自分が納得できるレートになったタイミングで買うのみです。
なお一種の投資ですから、購入の時期や金額はご自身の判断と責任でお願いいたします。
boraaisouさんは、勘違いされていますよ。
クレジットカードのレートは顧客への請求の時に決まるのでなく、利用店からクレジットカードのデータセンターに送られた時点でのレートが使われるのです。オンライン決済なら通常、利用から1~5日程度のレートになります。従ってGWの時にカードを利用したなら、6月になってからユーロ安に振れたところで影響されません。
それに、旅行に行かなくても投資対象としてユーロを買う人はたくさんいますよ。ユーロ安の時に買いユーロ高で売るのです。1ユーロで10円も動けば大変動といってよいでしょう、7%の収益と言えば相当のものです。