送信者のアドレスがあなたのアドレスになったメールを送ることは、ものすごく簡単なことです。はがきや封筒で宛先にも差出人欄にもあなたの住所・名前を書き込むことと全く同じ手間しかかかりません。
Outlookなど通常のメールソフト(メーラー)は、メールを作成・送信する際にあらかじめ登録しておいた自分のアドレスを「差出人」として自動的に付加して送信しますが、別にこの情報が間違っていたからといってメールが届かなくなったりというような問題は発生しません。
メールの送受信に関し、本文以外の、例えば「誰が」「誰に」「どういう経路を通って」・・・などの情報をヘッダと呼びます。ちょっと私宛に来たメールのヘッダの一部を下に紹介します。
From: OKWeb <staff@okweb.ne.jp>
To: matsu_jun@○○○○.com
Subject: [OKWeb] New Answer Submitted
Date: Sun, 27 Mar 2005 00:00:00 +0900
Reply-To: webmaster@okweb.ne.jp
Content-Type: text/plain; charset="iso-2022-jp"
他にも色々な情報が書かれていますが、今のところは割愛します。
1行目に「From」が差出人、2行目の「To」が宛先、3行目の「Subject」が件名、4行目の「Date」が送信日時、5行目の「Reply-To」が本メールを返信する際のアドレス、6行目の「Content-Type」は日本語で書いてますという案内であるわけですが、これらの情報はOutlookなどでのメール作成時には2行目と3行目しか自分で編集しません。なぜなら個人でメールを利用する際は1行目は不変のもの、4行目はPCの把握している時間を勝手に付加すればよい話だし、5行目は1行目と変える必要はないし、6行目は言わずもがなだからです。これらは先に書きましたが、Outlookがメールを送信する直前に勝手に書き加えて送付しているわけです。これらを書き換えればどれだけでも変なメールを作成することができます。10年後の未来から届くメールとか、実際にあり得ないメールアドレスから届くメールとか。実際に私はこれらの情報を容易に変更可能なメーラーを利用しています。
さて、あなた自身のアドレスが送信者であるメールが届いたということは、言うまでもありませんが何らかの手法であなたのアドレスが外部へ流出したと考えるのが普通ですが、何万通ものメールに適当なメールアドレスを書いて送った可能性もあります。
どちらにしてもメールを利用している以上仕方のないことですが、あえて言うのであれば、先述のヘッダ情報の中の「Received」情報を元に振り分けるという手法があります。これは郵便でいうところの消印に似たようなもので、メールがインターネットを経由してあちこちのパソコン(メールサーバー)を通り過ぎてゆく際にそれらが「私が受け取りましたよ」という確認をヘッダに追記していくわけです。ここに迷惑メールを送信したメールサーバーのドメイン(サーバー名)もしくはIPアドレスが書かれていますので、参照すると良いかもしれません。ただし残念ながら、OutlookではReceived情報を元にメールの振り分けはできませんので、他のメーラーを利用することになると思います。
最後になりますが、よく変なメールが届いた時に、証拠として印刷して保存して本文を削除してしまう人がいますが、ヘッダ情報が完全に保存されていないという点で全く不十分です。嫌なメールが届いたらそのまま保存しておきましょう。
お礼
ありがとうございました。ヘッダを参照してみたのですが、Reply toというのがありませんでした。そのReceived情報を元にメールを振り分けてくれるメーラーというのはちなみに何でしょうか!?