弦高調整に限らず、ネックの反りやピックアップの高さなどのメンテナンスは、ユーザーが自分でやるべきことです。もちろん、不慣れだと「下手な調整をして楽器の寿命を縮める」可能性はありますから、自己責任で行う必要があります。
とはいえ、人それぞれ好みのセッティングは異なります。弦高の高い/低いについては、各人の好み、良く行う奏法によって変わってきます。ですから、自分なりの演奏スタイルがある程度固まってきたなら、自分に合ったセッティングを自分で施すことで、楽器がずっとプレイしやすくなるでしょう。
メンテナンスはコツさえ掴めればそれほど難しいものではありません。楽器関係の書店に行けば、イラストや写真入りで解説している本が何種類か見つかると思います。また、『ベースマガジン』に数ヶ月おきにこの手の特集記事が載りますから、詳しくはそちらをご参照ください。
また、簡単なメンテであれば、ショップの店員さんが無料でやってくれることもあります。その際に世間話的に調整方法を教えて貰うのも良いでしょう。
まず、弦高調整に限らず、メンテ全般について。当方の場合、
・一応自分でやってみる
・手に負えなさそうなら、無理せずリペアショップへ
という方針で行っています。
また、この手の調整は、
・チューニングを十分緩めてから行う
のが原則です。まぁ、サドルやオクターブの調整くらいならそのままやってしまうこともありますが(^_^; ネック調性が必要な場合は、チューニングを下げましょう。そして、
・調整後にチューニングし直して、調整が適切かどうか
を確認します。更に調整が必要であれば、また弦を緩め、確認のためにまたチューニングして……を繰り返すことになります。
大変そうに思えるかも知れませんが、慣れてくれば自分なりのさじ加減が分かってきます。
では、弦高について。
基本的には、
・サドルの高さを調整する
ことで、弦高を変えられます。これは、楽器に付属する小さな六角レンチで出来ます。ただし、高くした場合、ネックの反り具合によっては、ローポジションは良くてもハイポジションでの弦高が高くなりすぎ、フィンガリングしづらくなることがあります。逆に、低くした場合は、特にローポジションでビビりやすくなる場合があります。
ですから、サドルの調整だけでは巧く行かない場合は、
・ネックの反りの調整
を併せて行う必要があるかも知れません。こちらは、やはり楽器に付属する大きな六角レンチで調整できます(ものによってはマイナスドライバーを自分で用意する必要があるかも知れません)。
この場合、逆反りに調整すれば、ナットの位置が相対的に下がるので、サドルを高くしても結果的に弦高を低くできるでしょう。また、この状態ならサドルを少し上げるだけで、かなり弦高を高くできるでしょう。
また、順反りに調整すれば、ナットの位置が相対的に高くなるので、サドルを下げやすくなり、弦高を下げやすくなるでしょう。この状態なら、かなりサドルを下げても、比較的ビビりにくいかと思います。
また、弦高を調整した後は、適宜ピックアップの高さも調整しましょう。弦高を下げた場合、弦がピックアップにぶつかりやすくなるかも知れませんので、併せてピックアップも下げた方がよいでしょう。弦高を高くした場合は、弦がピックアップから遠のき、音のパンチが弱くなる場合があります。このときはピックアップを高くした方がよいでしょう。
こうしたメンテは、特に弦交換時に行うようにすれば良いでしょう。
サドルを調整する際は、指版の曲面に合わせて、1、4弦は低めに、2、3弦は高めに調整すると、フィンガリングもしやすくなるでしょう。
なお、フェンダーのジャズベであれば、ネックの反りは、ネックを取り外さなければ調整できない可能性があります。この場合は微調整が難しいかも知れません。上でも述べましたが、
・手に負えなさそうなら、無理せずリペアショップへ
依頼した方が無難です。
こうしたメンテのしやすさも、次のペースを購入する際には念頭に置くと良いでしょう。
長くなりましたが、ご参考まで。
お礼
弦交換のときにやってみます!いろいろ教えていただきありがとうございます!