1ピース=ホイールが一体成形になっているもの
2ピース=ホイールが2つの部品からできているもの
洋服と一緒ですね。tik_kappaさんのコメントにある
『2ピースの方が1ピースよりもデザインの自由度がある』
と言うのが何故かと言いますと、一般的に市販車に使われる
ホイールは、鉄製のプレス(型抜き)の1ピースホイールか、
アルミの鋳造(ちゅうぞう)の1ピースである事がほとんどで、
これらはホイールを作る時に型を外す事も考えてデザイン
しなければならない為、複雑に入り組んだ形を苦手とします
(実際には、砂型などを利用した、自由度の高い鋳造も
あるのですが、コストから考えて、恐らく自動車メーカー
では採用していないと思います=砂型は製品を1つ作る毎に
型を1つ作っては壊ししなければならない為)。
それでは2ピースも鋳造かと言うと、恐らく、2ピースの
ホイールは、鍛造(たんぞう=叩き出し)で作られている
事が多いです。
鋳造は、型の中に溶けた金属を流し込み、冷えて固まった
物を製品としますが、鋳造の欠点は、金属が結晶と言うか、
粒子と言うか、そう言う状態になってしまっており、
金属の組成が非常に脆いのと、流し込む時に気泡が入って
しまい、それがチェックでもれると、割れたりする事が
あります。その脆さをカバーする為、余剰な肉を付けて
おく必要がああるので、重くなってしまいます。
それに対して鍛造では、金属の固まりを、叩いて成形
して行く行程で、金属の組成がより強固になり、その分、
ぜいにくを減らす事ができ、軽量なホイールになるのです。
デザインに凝らず、重量だけを追求するのであれば、
m_chappyさんのおっしゃる様に、1ピースの鍛造ホイールが
有利になるとは思いますが、2ピースでも1ピースの物よりも、
重量や強度の面で上回っている物もあります。
それから、タイヤの偏平率ですが、これは、タイヤの
横幅に対して、高さ(厚み?)が何%になるか、を表す
ものです。例えば、横幅が20cmの長方形を想像して下さい。
さて、その長方形の高さが20cm、すなわち偏平率100%だと、
正方形と言う事になる訳ですね。それが、偏平率が65%
だと13cm、60%だと12cm、55%で11cm、50%で10cm、45%
では9cm、40%で8cm、35%にいたっては7cmと言う平べったい
長方形になって行く訳です。仮にこの長方形がゴムで
できていたとして、横方向の力に対して、一番変形が
少なさそうなのはどれですか? 恐らく、一番偏平率の
数字の少ない35%(=高さ7cm)のゴムだと思います。
これが、タイヤをより扁平にする理由です。ただ、
タイヤを扁平にする際に、同じホイールのままで扁平に
してしまうと、タイヤの直径が小さくなってしまう事に
なります。これでは、同じ回転数でのスピードが低くなって
しまいますし、スピードメーターの数字なんかも狂って
しまいます。ですので、タイヤの直径(=外周に影響)を
同じに保って、より扁平なタイヤにして、その分、ホイールを
大きな物に交換してやる。これがインチアップです。
ちなみに、タイヤは扁平になればなる程、タイヤ内部に
保持する空気の量も少なくなりますし、タイヤ自体の
変形量も小さくなりますし、厚み自体が薄い訳ですので、
路面の凹凸をダイレクトに伝えて来る様になり、快適度は
低下します。また、タイヤの厚みが無いと言う事は、
段差を踏んだ時に、タイヤの変形によってカバーできる
キャパシティーが小さくなると言う事にもなりますので、
段差や穴を踏んだ場合など、ホイールを変形させてしまう
危険性も増しますので、注意が必要です。
お礼
皆さんへ、ありがとうございました。