遅くなって申し訳ありません。
また,補足していただき,ありがとうございます。
bakamiさんのケースは,2つの原因が考えられそうです。
ひとつは,髪の毛(毛根)の栄養不足で,もう一つは,シャンプー剤のすすぎ不足です。
好きなものとよく食べるものとして,「ラーメン」を挙げられていますが,これは,ラーメン屋などで作られたものでしょうか?
それとも,自宅で作ったものでしょうか?
また,もし,自宅で作ったものだった場合,具材としてなにか入れていますか?
もしくは,なにか,おかずを別に用意していますか?
というのは,自宅で作るラーメンの場合,意外とラーメンだけで食べている人が多いということが言えるからです。(このあとは,ラーメン屋さんで作るラーメンと家庭で作るラーメンとを区別するために,家庭で作るラーメンを「スナック麺」と書きます)
もし,具を入れていなかったり,または,おかずを別に用意して食べていなかったりしてしまいますと,どうしても摂取出来ない栄養が出てきてしまうからです。
しかも,それは,サプリメントとして摂取しているビタミンCやL-システィン,亜鉛ミネラルではありません。
ビタミンDやビタミンKなどが欠乏していることになってしまうのです。
難しい話になってしまいますが,つきあっていただきます。
栄養というものは,単独で働くことは少なく,たいていの場合は,複数の栄養が一緒になって働いています。
そのため,栄養は,どれが欠けても,困ったことになってしまうのです。
例えば,ビタミンDの摂取量が2.0μg/日だった場合,これは所要量(1日に摂取しなければならないと定められている量)の80%にしかなりません。(ビタミンDの所要量は2.5μgです)
もし,このような状態だった場合,例えば,ビタミンCは,所要量(ビタミンCの場合は,100mg)の同じ80%に当たる80mgしか使用されず,残った分は体外に排出されてしまいます。
例えば,ビタミンKの摂取量が45μグラム/日だった場合,15~17歳男性の所要量に対しての割合は75%にしかならず,そのため,例えば,亜鉛ミネラル(所要量は,15~17歳男性の場合,10mg)が所要量の75%に当たる7.5mgしか使用されず,残りは体外へと排出されてしまいます。
と,この2つの例のように,一番足りていない栄養の所要量に対しての割合と同じ分だけしか,他の栄養が使えず,残りは捨てなければならなくなってしまうというのが,栄養学における栄養バランスの考え方です。
また,栄養は,どの場所にも均等に分配されているのではなく,生命維持にとって重要な場所から順に分配されていき,生命維持という観点からはまったく必要のない髪の毛には,一番最後に栄養が届くようになっています。
ですから,髪の毛の毛根がやせ細ってしまうのは,「体の中に吸収される栄養バランス」が危機的状況にあるという信号だともとれるのです。
つまり,スナック麺だけで食べるのではなく,スナック麺についている具材以外に具材を用意するとか,別におかずをよういすしているのであれば,まず,問題はないと思われます。
しかし,それをしていないのであれば,髪の毛(毛根)が痩せて,脱毛している原因のひとつといっても良いと考えています。
「スナック麺を食べるな」という話ではありません。
それ以外に,おかずを用意して,それも「一緒に」食べるようにして欲しいという話です。
また,スナック麺だけですと,ほとんど欠乏している栄養を,私はあえて書きません。
というのは,どうしてなのかは理解不能なのですが,現代人は,サプリメントに逃げてしまうからです。
bakamiさんも,現にサプリメントでビタミンCや亜鉛ミネラルなどを摂っています。
ということは,もし,スナック麺に足りない栄養を書きますと,サプリメントでそれを摂ろうとするでしょう。
実は,それが,怖いのです。
サプリメントで栄養を摂取するということは,最近,食育として問題になりつつある「だけ食い」の最たるものだからです。
「だけ食い」とは,魚だけを食べ終わると,ご飯だけを食べ始め,そのご飯だけを食べ終わると,今度は,汁物だけを食べるなどと言うように,ひとつの食材を食べ終わるまで,他のものを食べないことを指しています。
また,「だけ食い」をしますと,栄養の吸収効率が低下してしまいます。(どうしてなのかは,栄養士,または,栄養学に詳しい人に聞いてください)
つまり,「だけ食い」をしてしまいますと,テーブルの自分の前に並んでいる食事としては,栄養豊富な食事だったとしても,体の中に入る栄養としては,不足しやすい状態になってしまうのです。
サプリメントの場合,食事中に摂取する人は皆無といえるようですから,だから,サプリメントで栄養を摂取するのは,「だけ食い」の最たるものといえるのです。
よって,サプリメントに頼ってばかりいても,栄養状態が改善されない場合が多いと言えますので,私としては,サプリメントで栄養を補給するのではなく,食事として栄養を摂取して欲しいと考えています。
ちなみに,この考えは,栄養士もほぼ同じですよ。
ということで,一度,自分の食事を見直す必要があるかもしれませんね。
もし,栄養について,栄養士に相談したい場合は,各市町村の保険センターなどが定期的に行う「無料栄養相談」(たぶん,要予約です)を利用してみてください。
高校生ですと,時間の都合がつかないかもしれませんが,そこは,親に頼むなどすることで,栄養相談を受けることは可能だと思います。
そうそう,これは余談ですが,亜鉛サプリメントを,大量に飲み続けていたり,長期間飲み続けていますと,前立腺肥大症を引き起こす可能性が高くなるのだそうです。
確か,サプリメント含有量100mg以上,または,10年間以上飲み続けている人と聞いていますし,また,これは,アメリカ人だと思われる人を対象に調べられたことですので,私たち日本人では,どうなのかまではわかりません。
しかし,その危険性はないとは否定出来ませんので,充分注意してくださいね。
もう一つ,余談を書きますと,米国メルク社が開発した前立腺肥大症の治療薬を治験した人の中には,毛髪が再度生えてきた人がいるそうです。
この薬は,男性ホルモン(テストステロン)をジヒドロテストステロン(DHT)に変換する「5α-還元酵素(2)型」を阻害するもので,ジヒドロテストステロンが減少することで,前立腺肥大症を治療していると考えられます。
また,この薬を治験下人に発毛の兆候があったということから,ジヒドロテストステロンが脱毛を促しているのではないかと言われるようになりました。
つまり,ジヒドロテストステロンを減少させれば,脱毛も減少し,発毛すると言うことです。
これらのことから,亜鉛サプリメントの過剰摂取によって,前立腺肥大症を患いやすくなると言うことは,同じように,亜鉛サプリメントを過剰摂取することで,脱毛を促しやすくなるとも言えるのではないかと,実は,密かに考えているところです。
ちなみに,食事として亜鉛ミネラルを摂取する分には,まったく問題は起きないのだそうです。
といっても,1日30mgを超えてしまいますと,人によっては,危険な状態に陥りやすいそうですから,栄養は,多く摂ればいいということでもありませんよ。
さて,もう一つの可能性です。
フケ症であるとのことから,シャンプー剤の使用量とそのすすぎについて補足していただきました。
そのうち,シャンプー剤の使用量は,まったく問題ないと言えるのですが,シャンプー剤のすすぎは,完全に不足していると言わなければならないようです。
シャンプー剤のすすぎ不足が問題なのは,シャンプー剤に含まれている「洗浄成分=界面活性剤」が頭皮に長い期間残ってしまうからです。
1回や2回,界面活性剤が残ったところで,何も問題は起きないのですが,それが毎日であり,長期間となってしまいますと,頭皮に炎症を起こしてしまうようになってしまいます。
この段階で,シャンプー剤のすすぎ不足に気づけばいいのですが,それに気づかず,さらに,すすぎ不足状態を続けてしまいますと,次第にフケが出始め,それも徐々に多くなっていくようになり,さらに,その状態を放置していますと,脂漏性皮膚炎や脂漏性脱毛症という病気を患ってしまうようになると考えています。
また,脂漏性皮膚炎を患うことがなくても,頭皮の状態を自然治癒しようと体はします。
そのため,本来でしたら,髪の毛(毛根)に届くはずの栄養等が,頭皮を自然治癒するのに奪われてしまい,髪の毛の毛根が痩せてしまうことは,充分考えられることです。
病気や怪我を治すにも,栄養等は必要ですし,また,その部分に多くの栄養等が集められるのは,自然の摂理ですからね。
とりあえず,誰でも良いですから,頭皮の状態を確認してもらってください。
そのとき,頭皮がピンク色や赤色に染まっていないか,毛穴のまわりが赤く斑点のようになっていないか,頭皮が脂っぽくなっていないか,これらを見てもらってください。
そして,もし,そのような状態になっているのでしたら,以下のことに注意して,シャンプーをしてください。
1.
シャンプー剤の使用頻度は,2日に1回として,シャンプー剤を使用しない日には,シャワーですすぎ洗いをする。
2.
シャンプー剤を使用する直前には,必ず,シャワーで頭皮や髪の毛を充分すすぎ洗いする。
3.
シャンプー剤は,500円玉の半分程度の量(ポンプ式ボトル入りシャンプー剤の場合は,ポンプ半押しの量)を手に取り,必ず,5~6滴程度の水分を加えてよく馴染ませ,両手で充分泡立たせてから,その泡を頭皮や髪の毛に移して,シャンプーする。
4.
シャンプー中は,絶対に,頭皮に爪など硬いものをあてない。
5.
シャンプー剤のすすぎは,頭皮を中心に2~3分間すすぐこと。ただし,髪の毛が長い場合は,髪の毛をすすぐ時間をこれに加えること。
必ず,これらのことを守るようにしてください。
また,頭皮の状態によって,必要があると思いましたら,医師の治療も受けるようにしてください。
また,頭皮の状態が改善出来た場合や頭皮の状態が正常だった場合は,次のことを守るようにしてください。
1.
シャンプー剤を使用する直前には,シャワーで頭皮や髪の毛を充分すすぐこと。
2.
シャンプー剤は,500円玉程度の量(ポンプ式ボトル入りシャンプー剤の場合は,ポンプ1回押しの量)を手に取り,必ず,5~6滴程度の水分を加えてよく馴染ませ,両手で充分泡立たせたら,その泡を頭皮や髪の毛に移し,シャンプーすること。
3.
実は,シャンプー中に限ったことではないのですが,頭皮に爪を絶対にあてないようにすること。
4.
シャンプー剤のすすぎは,頭皮を中心に2~3分間すすぐこと。ただし,髪の毛が長い場合は,髪の毛をすすぐ時間をこれに加えること。
なお,このことは,シャンプー剤が原因ない場合でも,フケ症を改善する効果がありますので,必ず,守るようにしてみてください。
また,もし,これで改善出来ない場合は,医師の治療を受ける必要があるかもしれませんので,そのときは,一度医師に診てもらうようにしてください。
ニキビですが,もしかしたら,頭皮から流れてくる皮脂によって,ニキビが出来ている可能性がないとは言えません。
「顔全体に少しずつニキビができています」とのことですから,違うかもしれませんが,否定は出来ないようにも感じます。
ですから,シャンプー剤の取り扱いを改善することで,少なくとも,額のニキビが消えるかもしれませんね。
また,ニキビは,サプリメントを飲むことよりも,洗顔の方が効果が高いのだそうです。
といっても,石鹸でゴシゴシ洗いますと,かえって逆効果だそうです。
両手で充分石鹸を泡立たせましたら,これを顔全体に移し,指の腹で優しく,顔に触れるか触れないかという感じで,洗顔するようにしてみてください。
ちなみに,ビタミンCよりも,ビタミンB2の方が,ニキビ対策としては,有効のように感じています。(感じているだけで,実験も証明もしていません)
しかし,何度も書きますが,サプリメントに逃げないでくださいね。
補足
1.ビタミンC:600mg、L-システイン:160mg、亜鉛:20mg 2.朝食:7時、昼食:12時40分、夕食:8時 3.主食、魚類は良く食べます。野菜、菓子類はそれなりです。肉類は普通です。豆類、ナッツ類はたまに食べる程度です。貝類はほとんど食べません。 4.好きな食べ物:ラーメン、ハンバーグ系、嫌いな食べ物:貝類、ナス、キノコ、よく食べる物:ラーメン 5.一週間に一度炭酸飲料を500mgくらい買うくらいです。 6.市販のフケ・カユミ用のコラージュフルフルを500円玉大くらい使います。 7.15秒(シャンプー後)+20秒(リンス後)。石鹸がちゃんと流れ落ちたかな?という感覚を目安にしています。 8.顔全体に少しずつニキビができています。 9.2年生です。 抜け毛の先端が白くはなっているんですが、ほとんど膨らんではいません。ちなみに毎朝髪が立つ程度にワックスを使っています。 アロエが髪に良いという話を聞きますが銅なのでしょうか?