冬じゃあ東北・北海道では予選(試合)ができませんね。
また3年生の部活動は受験に備えて夏休みで終わりですから、冬の大会だと受験に支障が出てしまいます。甲子園大会が異常に人気があるからやり玉にあがりがちですが、野球以外の競技にとっての甲子園大会と同じくらいの権威がある高校スポーツ大会である全国高等学校総合体育大会、別名インターハイも8月に行われます。
例外は12月に京都で行われる全国高校駅伝、年末年始に行われる全国高等学校ラグビーフットボール大会です。
なにせ夏の甲子園にエントリーしている学校は桁外れの4000校オーバー。予選大会は6月から行われます。全国で最も参加校が多い愛知県の1回戦から参加する学校が甲子園のチケットを手に入れよう(予選大会で優勝しよう)と思ったら、なんと8連勝しないといけません。
実際に甲子園に出場するレベルの学校は、ごく一部の例外を除いてシード権を持っていて1回戦は免除されています。
また夏の甲子園が終わって3年生が卒業したら、10月上旬から公式戦である「秋季大会」が始まります。これもまた高校球児にとっては重要な大会で、この秋季大会の結果によって翌年春に行われる「センバツ」の出場校が決まるのです。
だからもし冬に野球大会をするとなったら、10月の秋季大会から連続して公式試合を行うということになりますね。それは日程的に無理でしょう。そして春の「センバツ」が終わったら、10月の秋季大会まで公式試合がないということになります。
「真夏の炎天下で野球をやらせるのはどうか」というのであれば、甲子園球場でやらずに京セラドーム(大阪ドーム)球場でやればいいだけです。ドーム球場なので空調は効いているし、雨で中止もありません。
けど、世の高校球児たちは「聖地である甲子園で野球をやりたい」で厳しい練習にも理不尽なイジメやしごきにも耐えているので、それを奪ってしまうのはさすがの私も忍びないと思います。