「関係者でもチケットがとれないコント師」といえば、今は東京03とかシソンヌなんて名前があがりますが、ひと昔前はその筆頭はラーメンズでした。カルト的な人気でしたね。ライブDVDも沢山出ていましたから。
そんなラーメンズのパーマヘアの片桐仁さんはテレビ等でもよく出ていましたが、相方の小林賢太郎さんはほとんどメディアの前に出てくることがありませんでした。芸人なのに。
ラーメンズのネタを作っていたのは小林賢太郎さんでしたが、小林さんがバラエティ番組などに一切出てこなかったのはご本人いわく「その場で気の利いたことがいえないから」だったそうです。いわゆる「ひな壇芸人」というやつですね。彼は考え抜いたネタを作るのは得意でも、その場の瞬発力で勝負するお笑いがとても苦手だったのです。
同じように「ネタは面白いけれど平場(ネタをやるところではない場面)はとても苦手な芸人」はたまにいて、パンクブーブーや笑い飯なんかがそうですね。彼らはM-1で優勝するくらいの芸人としての飛び抜けた実力がありながら、ひな壇では全くいいところが見せられない人たちです。
ネタが得意な芸人、平場が得意な芸人、大喜利が得意な芸人など、芸人には様々なタイプがいますし、麒麟の川島さんやバカリズムさんのようにネタをやっても面白いし平場もイケるし大喜利も得意なんて人もいますけれど、全員が走攻守三拍子揃っているわけでもないです。