あなたの元彼氏はとても誠実な人なんだと思う。嘘を吐こうと思えばそれも選べた。心の中には元カノへの溢れる気持ちでいっぱいな自分を伏せて、さもあなたに対して一途に向き合っているようなフリをする事もやろうと思えば出来る。彼はそれをやらなかった。それはあなたに対してとても不誠実だと考えてやらなかった。あなたには無力感を以って感じる今なんだと思うけれど、彼もあなたと付き合うと決めてみて、初めて元カノへの思いの「本気度」が分かった。そういう意味では、一週間の交際でも凄く意味があったと思っている。あなたと付き合う前の彼の想像では、色々未練やモヤモヤはあるけれど、実際に新しい彼女を招き入れれば····その新しい存在が心の蓋のようになって、良い意味で過去は登場しなくなるだろう。新しい彼女と付き合っていくうちに自然と後ろに下がっていくだろう。それが彼の付き合う前の想像だった。実際に本当に付き合うと決めてみると、付き合う前の想像とは全然違う展開があった。新しい彼女としてあなたを過去への蓋のように置いてみたら、その下にある元カノへの思いが激しく抵抗して、カタカタと音を立てて暴れ始めた。そもそも自分は過去に蓋をしたくないと思っている事に気が付けた。むしろ新しい彼女を招いて、過去が上書きされるような日々になる事に気持ち悪さを感じた彼。その時点で、あなたと分かち合う現在進行形のメリットは無くなる。なんとなく次に進めそうだと思ってあなたとの交際を選んだけれど、全然そんなコンディションは無かった。そんな自分の心をアバウトに扱っていた事に対して申し訳なささえ感じている彼。彼は元カノへの思いを大切に扱う方を選んだ。しっかりと自分の中で元カノの存在や元カノへの思いが決着しない限り、次には進めない。自分にはその作業が必要だと痛感した彼。あなたと付き合う前に楽しく話した時も実はモヤモヤしていた彼。その時は積極的に過去を忘れる方向に整理しようとしていた。目の前のあなたを取り入れる事で過去との距離感を作っていけると思った彼。でも、実際に自分の彼女の座席に新しい人を座らせると、それを喜んでいない自分がいた。まだ元カノのお尻の温もりが残っていて欲しいと強く思う彼がいた。そんな彼が選んだ決断。言われてみてどう?復縁はありえない。理由は、戻るだけの過去も無いから。あるとしたら、リセット&リスタートの可能性。続き目線では無く、新しい気持ちで新しくあなたという存在を受け止め直せる可能性なら僅かにある。でもそれは、かなり先の話。まずは彼自身が元カノへの思いをきちんと整理整頓できない限り、あなたは再浮上してこない。彼はその整理整頓を急ごうとは思っていない。むしろ時間をかけてゆっくり向き合う事が大切だと思っている。そんな彼とのリスタートの可能性は少し先の話になる。一旦あなたもリセットする必要がある。一週間であれ、彼女の座席に座ったという歴史にこだわらない。あなたから続き目線を向けられている限り、彼はあなたを再評価出来ない。彼は切り替えたいという理由であなたを振った。彼にとってあなたとの一週間の歴史は、既に切り替えを終えている。だからこそあなたも一旦切り替えて、その一週間の余韻を永久に伸ばして伸ばして、抱え続けるようなスタンスは選ばない。歴史が短いからこそ、お互いに新しい目線で捉え直す事も可能だ。プラスは何も残せていないけれど、マイナスだって生じていない。むしろ元彼に元カノへの思いの気づきを与えたんだと思えれば、あなたは彼に対して少小さな借りであり感謝を与えた事になる。コンディション不良の自分を誤魔化してあなたと向き合ってしまった彼。だからこそコンディションが整った時には、もしあなたがその時点でも自分を思う気持ちがあるのであれば、受け止めるかどうかは別にしても、感じようとする姿勢は選んでくれる。あなたはそれを僅かに信じて、期待しないスタンスで一週間の彼との関係を整理整頓して、自分の中に抱えやすいサイズで仕舞っていく。まずはその作業があなたには必要なんだと思うからね☆