yoshi550521のプロフィール

一歩づつ進む覚悟を 12月16日の衆議院選挙を前に、新聞やテレビでは政治・選挙報道一色です。メディアや識者の論調は日本の政治の現状に批判的な意見が大勢を占めます。そのひとつが衆議院と参議院のねじれです。今回もし自民党＋公明党で過半数をとっても、参議院で過半数に満たないためねじれ状態が続き決められない政治が続くというのが大方の意見です。しかしサミット参加国の主要先進国もそれぞれ似たような問題をかかえており、現在の政治の不安定さというのは日本だけの問題ではありません。たとえば現在経済のマーケットが注目しているアメリカの財政の崖問題は民主党オバマ政権と議会共和党とのねじれから出てくる問題です。アメリカでは大統領と議会の間で丁々発止のやりとりがなされ妥協案が模索されています。イタリアは日本と同じようにたびたび首相が交代します。現在のモンティ首相は国会議員ではなく、大学教授で経済の専門家です。ギリシア問題から波及したイタリア国内の財政金融問題解決のために選ばれは暫定政権でいつまで継続するのかわかりません。フランスもユーロの経済危機問題をドイツのメルケル首相とともに主導したサルコジ大統領が選挙で社会党オランド候補に負けて交代しました。大統領が交代し政策は変わりつつあります。メルケル首相もギリシア・スペインのための支援支出のため国民からは批判的な目でみられています。このように多かれ少なかれどの国の政治もそれぞれが問題を抱えています。個人的にはそれらの国では、移民が増え彼ら低所得階層と中流階層との間に経済的なギャップが生まれていることが、その根底にあると考えています。移民のいない日本では貧富の差があるとはいえ、その差はアメリカ・フランスなどと比べ明らかに小さく、その点においてはむしろ政策をひとつの方向に進める下地はあるのです。政治は妥協の産物という言葉がありますが、うまくいかないとすぐに短絡的に考えるのでなく、地道に一歩一歩進む覚悟をもって進むしかないのです。