基本靴は洗いません。と言うのも、靴の構造は複雑で、何層も素材が重なって出来ています。要するに乾きにくいのですよね。そうなるとカビの原因となります。特に、本革が使われていると、革が伸縮したりヒビ割れしたりと良いことありません。ニューバランスも上のランクになると、ワンポイントで本革が使われているシリーズがあったり、アッパー全部に革が使われているモノもあるので注意して下さい。他、色落ちもします。
また、最近はコスト削減とデザイン性を向上させる目的から接着剤を多用しています。その接着剤が曲者なのですが、加水分解と言って水に弱く水を吸うなどすると直ぐに剥がれてきたりボロボロになってきたりします。靴底やデザイン柄が剥がれる原因となります。
他、靴底(ゴム部分)も加水分解します。特にニューバランスやNIKEなどの機能性重視な靴にウレタン系の靴底が使われている事があるのですが、ウレタン系も加水分解しやすい素材となっており水気厳禁となっています。
この加水分解ですが、高温多湿な日本においては、靴箱や購入時の紙箱に仕舞っておくだけでもなります。早くて半年~1年くらいで靴底がボロボロと言う事例は多いです。気をつけましょう。普段使っていると、表面の水気は大気中に発散されますのでさほど問題はないのですが、自身の足からも汗が出ている事を十分に理解(1日約200ml。コップ一杯分くらい出てます)して、週末は日陰で干すなど内部の水気を取るようにしましょう。
基本、「洗える」とうたっていない靴は洗えません。(子供靴や上履きなど構造が簡易で洗って乾きやすい靴や買い替えサイクルが早い靴を、「洗える」としているメーカーは多いです)最近、洗濯機で洗う事が出来ると言うような事を言っている記事や、コインランドリーでもそう言った洗濯機を設置している店舗がありますが、靴メーカーと靴屋にしてみればナンセンスです。半年や1年で買い替えると言う話ですと止はしませんが、数年履くつもりでいるならば辞めておいて下さい。(買い替えを促進する記事の方が、メーカーも靴屋も儲かるので今のところ表立って止めていないだけの話です)洗剤と接着剤や靴の素材が化学反応することもあり、確実に靴を痛めます。
汚れをどうしても取りたいと言うのであれば、良い所、固く絞った柔らかい布で拭き洗いするか、JASON MARKKの様な靴専用のクリーナーが市販されています。全て手作業で効率悪く面倒くさいですが、こう言うクリーナーを使うほうが靴を長く履き続けることが出来ます。
靴は使い捨ての衣類ですが、長く履こうと思うのであれば事前に防水スプレーで汚れ防止を施したり(成分がフッ素だったりするので汚れがつきにくくなる)、何足か揃えて1足だけ履かずに靴を休ませる日を作るなどする他ありません。
お礼
ありがとうございます。 できるだけ自宅で可能な方法を…と思っています。 泡立ててもみ洗いですね。 試してみます。