家電にとっての規格は、一定の規格に基づいた製品を作り
それの何年も、そのまま使い続けることを前提としています。
それに対して、パソコンでの規格は、次々と拡張し、新しい規格を採用し
常に新しい技術を採用しつつ、古い技術も引き継ぐものです。
いわゆるCDやいわゆるDVDは、正確にはその当初の規格にある
CD-DAやDVD-Video,DVD-Audioといった規格のことを指します。
言い換えれば、これらは、CD-DAなら35年くらい昔の技術
DVD-Videoでも20年くらい昔の技術を
未だに使い続けようという、異常に非効率的な使い方です。
ですから、今時のパソコンで、単にデータを扱おうというだけで
DVD-Video,CD-DAの規格を逸脱し
それを想定した機器では一切再生することができなくなります。
PC側で、明示的に、DVD-VideoやCD-DAの形式を指定して
データを書き込んでやる必要があります。
DVD-Videoについては、いわゆるDVDオーサリングソフトが
その役割の専用ソフトとして知られています。
DVDStylerなどの無料で配布されるオープンソースソフトウェアのものもありますし
市販ソフトもあります。
なお、DVD-Video規格は、最大720x480の画素数の映像しか扱えません。
現在では30インチクラス以上のテレビ受像機は
フルHD(1920x1080)のものが一般的でしょうから
画素数的に、非常に荒く見える場合があります。
また、圧縮技術としてはMPEG2が使われます。
そのため、現在のMPEG4などの技術に比べれば
圧縮比が低く、長い映像を入れようとした場合に
高画素のMPEG4よりも
低画素のMPEG2のほうが、画素数が少ないにも関わらず
画質自体も低下する場合があります。
(たとえば、スポーツ撮影などの激しい動きが続く映像ではそういう可能性があります)
個人的には円盤はオワコンだと思っていますから
再生環境側を見なおして検討する必要がある場合もあると思います。
最近のデジタル家電では、H.264やMP4などの新しい世代の技術が採用されていて
それをメモリーカードやUSBメモリーから読み出せるものもあります。
想定する環境に、そういったものがあるのであれば
DVD-Videoみたいな古い技術はあきらめたほうがいいでしょう。
特に、今時のカメラはHDやフルHDがあたりまえですから
それをDVD-Video規格まで落とした上で
HDやフルHDの液晶に表示して見るのはナンセンスだと思います。
5,6年前には、DiVXなどが流行したことがありますが
これも、圧縮率の高さが評価されたものでした。
非DVD-Videoに対応したDVDプレーヤーも多々登場しており
国内大手ではなく、量販店などで売られている廉価製品でよく見られます。
まず、想定している機器の仕様を、よく確認するところからはじめる必要があると思います。