5メートル以上の指標を見たとき、正常眼の方の眼は何もしなくても良く見えますし、疲れません。
近視眼の方がメガネを掛けないで5メートル以上の指標を見たとき、ぼやけますが疲れません。
遠視眼の方がメガネを掛けないで5メートル以上の指標を見ても良く見えますが、疲れます。
遠視の方が、メガネを掛けないで5メートル以上の指標を見ても良く見える理由は、眼の調節力を使って見るからです。
調節力とは、近くの物を見るとき「眼を凝らす」と言うあのことです。
質問者様の年齢が35歳としますと、眼を凝らす力は5くらい持っています。
30センチの物を見る時、使うパワーは3です。
5-3=2ですから、まだ余裕で見えます。
しかし、遠視の方は、5メートル以上の指標を見たときにもパワーは使わないと、明視できません。
2使うとしましょう。
メガネなしで30センチの物を見たときの状態は、残存パワー5-遠視分2-近見用3=0です。
つまり、20センチの物はぼやける計算になります。
だから、2の遠視分のメガネを掛けれ本来のパワーに戻るのです。
今までは、パワーを使って見る習慣がありました。
メガネを掛けた当初は、メガネを掛けてもパワーを使ってしまいますから遠くがぼやける感じがしますが、慣れればぼやけは消えます。このぼやけを「調節習慣」と言います。
遠視のメガネを処方する者は「1.2が見える最も強い度にする。」と言う原則を崩しません。
(逆に、近視の方には1.2が見える最も低い度で処方し、更に落とすことがあります)
近視のメガネは掛けなければ見えないだけですが、遠視の方はメガネを掛けないとパワー不足になりますから、常用して頂きます。
遠視は加齢により進みます。
これは眼が悪くなるのではなく、眼に潜伏している遠視が更に顕在化するからです。
メガネは視力を矯正しながら眼の機能を守る道具に過ぎません。
眼を変える力はありません。安心して使いましょう。
お礼
わかりやすく説明していただきありがとうございます。常用するように心がけてみます。 ありがとうございました。