あまりよくないかもしれない点から始めてみます。
顔ですが、左右非対称なのは普通なのですが(人の顔が左右完全対称なのは稀)、顔が正面向きにも関わらず、鼻から口にかけて右へと流れる歪みが多少大きすぎるようです(人物からすれば左へ)。左の頬(人物からすれば右の頬)が膨らんでいるかのようになっています。
これは尖らせた顎の先端が右に寄っているせいです。顎の先を少し左に寄せれば、おそらく全て直ります。こういう、少しの位置のずれが全体を歪めてしまうことはよく起きます。顎の先の位置のずれは、もしかすると顎へと至る線を引いているときに起こった可能性もあります。線の傾きが少しずれたということです。それが全体を歪めることも、よく起こります。
それでも、顔は髪で隠されていない部分は露出するので、気が付きやすいし、直しやすいです。難しいのは首から下、つまり胴体です(この絵には描かれていませんが脚も含む)。
既に指摘が出ていますが、首のラインが肩とつながっていません。衣服のところで、肩が途切れるかのようにすとんと下に落ちてしまっています。こういうことはよく起きるのですが、いきなり衣服込みで描くために起こります。
回り道のようですが人物は脱衣状態の下書きを行うことが近道です。そのためには、ヌードデッサンは大事で(美術用写真集を用いるとよい)、ヌードデッサンを上手く(短期間でということを含む)描くには、筋肉とその下の骨格の知識が必要です。要は解剖学の初歩ということですが、美術用の教本で解説しているものもあります。それも、回りくどいようで実は最短でマスターする方法です。
絵に描かれていない部分も重要です。毬でしょうか、それを持つ手は何か変です。かなり無理な持ち方をしています。親指がこのように毬の後ろに隠れるということは、かなり手を捻じ曲げています。人物は胴体も正面を向いていますから、普通に毬を差し出せば手はもっと斜めになり、親指はかなり見えるようになるはずです(ボールを持って鏡に向かって、手を差し出してみると分かるかも)。
絵では途切れていますが、腕も下書きでは描いておけば(紙を足す、PCなら描いておいてトリミング)このようになりません。絵に現われる部分につながるパーツは意識する、そのためにはラフでいいので実際に描く方がよいです(慣れてくれば省ける)。
なお、眉毛がないように見える人物ですが、このような描き方は必ずしも悪くありません。自分がこうしたいと思う見栄え次第で選択してよいと思います。
良い点もたくさんあります。例えば、手を部分ながらきちんと描いています。手は目立たない割に難しく、うまく描けないと手のせいで印象を下げます。手の指の長さで多少難点はありますが(特に各指の長さ)、まずまずの出来栄えと感じます。手を隠すポーズで誤魔化す人がいたりしますが、そうしていない上、かなり描けている点はポイントが高いと感じます。
顔も、例えばいわゆる「アニメ絵」的なテンプレを避けている点も好感が持てます。簡単に見栄え良くできるが安易な手法を避け、オリジナルを志す方向性が見て取れます。これは、顔のモチーフ、つまり本物の人の顔をベースにしている、少なくともしようとしているということにもつながります。
顔も骨格が分かると目鼻の位置を決めやすくなります。表情は表情筋の初歩的な知識があると、ずいぶん違います。その上で、「若く見せるには目鼻を下に寄せる」(乳児~子どもの目鼻位置であるため)といったテクニックを使ったりするといいでしょう。
お礼
細かい回答有難うございます! 左右反転したときに歪んでバランスがおかしくなってしまっているのに気づき、どうすれば直るか悩んでいたので嬉しいです。 手の形はちゃんと見てから描くことにします。指の個々の形は、一度手をデッサンしたのでなんとかなったのですが、やはり見ないで描くことは避けた方が良いですね。 眉毛は描いてはあるのですが、頭髪と同じ白で描いたため皮膚とどうかしてしまってます。もう少し影を入れた方がいいですかね。 図書室で骨格と筋肉の美術用の本を借りたりなんとなくは勉強しているのですが、時間がなくてそれをデッサンしたりとかは出来てないので時間があるときにちゃんと勉強しようと思います。 また、18歳以下の受講できるヌードデッサンの講座が身近に行きたくてもなくて諦めていたのですが、そのようなものがあるのですね。教えていただき有難うございました。