画像をあまり劣化させないことは可能です。
jpegファイルは画像の情報を圧縮します。この圧縮は不可逆といって、一度圧縮をかけると元に戻すことはできません。そのかわりにファイルサイズを小さくすることができますね。
ミソは圧縮にあります。jpegファイルの圧縮率(どの程度サイズを小さくするか)というのは1つだけではないのです。画質優先の場合は圧縮率を下げ、サイズ優先の場合は圧縮率を上げることができます。どのように圧縮しても、圧縮の仕方がjpegで決められた方法なので、再び画像を見ることができます。
お使いの画像編集ソフトがわかりませんが、ソフトの設定画面やファイル保存時に出るボックスなどに、圧縮率を選ぶ所はありませんか?ヘルプなどで調べてみて下さい。ソフトによってはユーザーが圧縮率を変えることができずに、一定の圧縮率に固定されいるものもあります。このような場合は他のソフトをあたってみましょう。
圧縮について簡単に考えてみましょう。これは考え方の例なので、その通り圧縮されている訳ではありません。
例えば、「文字数」がファイルのサイズだとしましょう。いま、1が100個並んでいるとします。これは100文字です。でもこれを「1が100個」とすれば6文字ですみます。100文字が6文字ですむのでサイズが小さくなりました。
さて、次に100文字中に1が98個と0が5文字目と63文字目に1個ずつあったとしましょう。正確には「1が4個,0,1が57個,0,1が37個」の20文字ですが、まぁ2個の0は無視して「1が100個」としてもいいと思いませんか?
ということで、0が2個ぐらいなら無視して「1が100個」の6文字にしてしまいましょう。
ところで、どのくらい0があっても「まぁいいや」と思いますか?
そうです、圧縮率が高いというのは「まぁいいや」の範囲が広いんですね。100文字中に1と0があったときに「半分以上ある方を代表としてしまえ!」とすれば、文字数はかなり減ります。ただし情報の正確さは低くなります。jpegの場合は画像の劣化につながります。(この例えがわかりにくかったらごめんなさい)
マイクロソフトのオフィスXP以前についていたPhoto Editorなどは、jpgで名前を付けて保存するとき出てくるボックスの左下に「オプション」というのがあって、そこをクリックすると圧縮率を選択できます。試しにこのページ左上のOK WebのロゴをPhoto Editorに取り込んで保存してみました。画像優先では20KB、サイズ優先では1KBのファイルになり、サイズ優先ですとかなり画像が荒れています。(最新のオフィス2003ではOffice Picture Managerに変わったようです)
画像の圧縮率を下げるとあまり劣化はしませんが、サイズは大きくなります。どの程度の圧縮率にするかは、いくつか試してみて、見た感じやハードディスクの容量と相談して決めてみて下さい。
ちなみに、圧縮率が選択できるソフトの場合でも「上書き保存」には注意して下さい。上書きにする場合、圧縮率などの設定がどのように反映されるかわかりませんので(ヘルプなどには書いてあるのでしょうが)、予想外に圧縮されてしまう(画像が劣化してしまう)場合もあります。