これは単純に、あなたが女性の価値基準を若さ、容姿だけにおいている、あるいは若さを非常に偏重しているためだと思います。
別に男性では珍しいことではないですよね。
異性を判断するときに容姿を非常に重視する。
社会学や文化人類学の、十数カ国の調査など概略を読んだりしましたが、どのような文化圏であろうとも、異性の評価において男性は容姿(若くて、美人で、おっぱいとおしりが大きくくびれている)を重視する傾向が非常に大きい、とありました。
だからこそ、女性は見てくれを磨くことにこれほどエネルギーを割くのです。
男性が化粧をしない理由は、男性の成功にあたって女性は男性ほど異性に容姿のよさを求めない、女性からの評価が寄与する部分が少ない、の2点でしょう。
そして質問者さんも男性の一人として、女性を見るときその若さのみ見ており、男性はそのほかにも評価基準があるために男女の肉体的劣化が変わらなくても女性のみ気になるのではないでしょうか。
ついでに、セックスの対象が女性である質問者さんは、同性の肉体的劣化というものを異性ほど気にして異なためもあるでしょう。
私は18のころからつきあいがある女性の友人たちを見ていて27,8のころに今が大変美しいと感じたことが何度もあります。
社会に出て稼ぐようになってお金の使いかたを覚え、仕事が面白くなってきて自信もつき、態度が見違えるように堂々としたものになりました。いろいろ見聞きするようになり、思慮深くなった。子供のころには他愛ないこととはいえ感情的な振る舞いをすることもあったのが、より理性的に八方丸く収めることができるようになった。
感心させられたことが何度もあります。
質問者さんは、男性ならばこうした内面の成長を円熟と受け止めるが、女性に対してはそうは捉えないのではありませんか。
個人的な感想を別にしても27は女性がもっとも円熟し、美しくなる時期だ、と聞いたことがあります。
実際、この年齢で子供を生むのが一番良いとかなんとか。
ですが、質問者さんは女性の内面的な成熟をほとんど女性に対して加味しない。だから肉体的な「劣化」が特に目に入るのでしょう。
男性も同様に劣化するが、中身の成長を円熟と捉え、劣化部分に乗せているから劣化とは感じない。
美に興味を持つ人間として、また東京在住で電車通勤中に多数の男女を観察できる人間として、男性のほうが顔の皮膚の手入れに無頓着な分、皮膚だけなら男性のほうが老化は早い、と感じざるを得ません。
女性は閉経するまでは女性ホルモンの保護があります。皮膚をなめらかに保ち、血管の老化を防ぐなど、「神は閉経までは女性をえこひいきしている」とかいう言葉もあります。
男性が女性に優っている点は、顔でも筋肉量が女性よりも多いこと、骨格の点、表皮が女性にくらべると数割分厚いために乾燥しにくいこと、このためにしわが寄りにくいことでしょうか。
しかし男性は社会的地位が上がるという武器があり、女性にはない。
男性もあまり若かったり、童顔だととなめられることがありますよね。質問者さんはそういう、男性の性的な目線以外にもこうした点を加味しているように思えます。
#1さんには申し訳ないが、鳥などオスがメスにくらべて派手なのが多いのは、オスの繁殖可能な年月の長さとは関係がない。
鳥でもなんでもメスをめぐってオスが争う。哺乳類だと実際の闘争になりオスのほうが体が大きく闘争心が強い、鳥はどちらがより派手で美しいかをオスが競い合い、それをメスが選ぶ。
なので基本的に生き物はオスのほうが寿命が短く(年をとると競争に勝てなくなるので長生きする動機がないためだそう)、メスは死ぬまで生殖能力を持っていることが多い。
閉経する生き物はごく珍しく、ヒトのほかは2種類の海洋哺乳類だけ、と詳しい人間から聞いたことがあります。
ヒトは妊娠・出産にかかる負担が非常に大きいためだそうです。自分で生むよりも、生殖をストップさせても孫の生存確率を高めたほうが自分の繁殖成功の度合いが高くなる。「おばあちゃん理論」ですね。
ちなみに、16代アメリカ大統領の「40を過ぎたら自分の顔に責任を持て」という言葉、単に「ネガティブな感情が表に出る」という意味合いだけではないと思います。どんな生き方をしてきたか、如実に現れる良い感情も悪い感情も、人の上に立ってきたか使われて生きてきたか、まじめかふまじめか、知的なことを好んできた体を動かすことを好んできた、などなど。
時には親の出自や価値観までくっきり彫りこまれていてびっくりすることがあります。
そして、この顔からその人となりを読めるというのは、別に40すぎでなくて20でももうかなりはっきり読めるものです。
お礼
この度は長文で丁寧な回答ありがとうございました。 色々と勉強になりました。