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ピカソの絵を見て感動される方へ

絵画鑑賞のことで質問です。 個人的にダ・ビンチ、ルノアール。フェルメールなど見ていても心地よさを感じるのですが、ピカソや現代アートの絵画を見ても心を動かされることはありません。 ピカソなどの主に後期に描かれた抽象絵画をみて感動する方はどこに魅力を感じられるのでしょうか? また、そのような絵画の素晴らしさを感じるにはどのような勉強をすればよいのでしょうか? 素人でもわかる範囲で教えていただけましたら幸いです。

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回答No.1

絵画はそれぞれが好きな絵を楽しめば基本的に良いと思います。 ダ・ビンチ、ルノアール、フェルメールを見て心地よさを感じるのは、何が描かれているのかがわかりやすく、ふだんの生活で見ている光景と大きな違いを感じないので、安定した気分になるのでしょう。 一方、ピカソや現代絵画は一目で何が描かれているかを理解できないものが多く、見方に慣れや知識が必要かもしれません。 ピカソは10代に絵画の基礎的な技術を習得してしまい、美術教師だった父は息子の才能に感服して絵を描くことを止めました。その後、青の時代やキュビズムなど様々な変遷を経て、いわゆる「ピカソの絵」としてイメージされる顔が横向きのシルエットなのに眼が正面向きに2つ描かれている絵などに至りました。 絵に親しむ方法の一つに、その画家の生き方や絵の変化に注目して本などを読むことで理解が深まる場合があります。 以前印象派の展覧会にルノアールの初期の絵が飾られているのを見て「なんだ、ルノアールもちゃんと描けばかけるじゃないの」と言っていた婦人がいました。ピカソも「ちゃんと」描けるのです。 その時代の傾向や、その人の心境や様々なことが絵に反映されるのです。 一方、「現代絵画」と言われるものは、なんでも有りです。作者が「これが作品だ」と思えばそれで良いのです。 それを見て、面白いとか斬新だとか、色がきれい、気持ち悪い、など、それぞれが自由に受け取れば良いのです。 数年前に、佐々木芽生監督の「ハーブ&ドロシー」という映画が上映されました。 ニューヨークのアパートに住む、郵便局員のハーブと図書館司書のドロシー夫妻が、「ハーブの給料で買えてアパートに入る作品」を、感性にフィットした現代美術を2人で見て購入していく様子を第一作で、、アパートぎっしりと収集した作品を全米の美術館に寄付する様子を第二作で公開されました。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%96%26%E http://vogel5050.org/ 子どもが無邪気に描いた絵と現代美術の作品との境界の見極めは難しいところがありますが、一般的には作家がある思考の元に意図的に表現していて、その意図を読み取るのが知的な楽しみとも言えます。 でも、そんなに難しく考えないでください。 日本人は、感受性より知識を優先しすぎる傾向があります。 ただ、全身で感じれば良くて、数を見て行くにつれて見方が変わっていくでしょう。

kishiwander
質問者

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ご回答ありがとうございます。 非常にご丁寧に、しかも早いご回答に驚いています。 絵画にまつわる知識も含めて歴史的な背景なども把握し見ることが 感動を深めることと理解できました。 ありがとうございました。

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回答No.4

再びmarutoko8が補足します。 河出文庫で<「絵とは何か」坂崎乙郎著>という本があります。 1976年に発行された単行本を1983年に文庫化、そして昨年新装出版された本です。 主にゴッホについて描かれていますが、オランダの田舎の牧師の息子が、あのような苦しい道を歩んで、すばらしい絵を残したことがわかりやすく描かれています。 現代絵画の作家のあり方とは時代が違うと思いますが、絵についての理解を深めるきっかけになる本だと思うので、お薦めします。 また、洲之内徹という人が、日本の画家について、暖かいまなざしで多くの本を書いているので、それも面白いと思います。

kishiwander
質問者

お礼

重ねてのご回答ありがとうございます。 ゴッホはもちろん絵も素晴らしいですが、彼の生き方、人生など考えさせられるものが あります。 あれほどの才能がありながら生涯で売れた絵はたった1枚で、それも弟のテオが購入したと 聞きます。(聞きかじりで自信はありませんが・・・) 当時の絵画に造詣の深い人々もゴッホの絵の素晴らしさを見抜くことができなかったということでしょうか? また、推奨されました本を読んでみたいと思います。 ありがとうございました。

  • alterd1953
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回答No.3

私からも一言。 まず、新しい表現方法を開拓したことに感銘を受けます。 ポロックなんかもそうですが それまで、この世に存在しなかった表現方法を追求する巨大な情熱に感動するのです。 マネは誰にでも出来ます。 巧い絵と感動する絵は根本的に違うのです。 一般的に創造的な人というのは それまでの枠組みを越えて行こうとするようです。 突飛な例えかもしれませんが ジャズの帝王、マイルス・デイヴィスは 「半年前と同じスタイルでは演奏出来ない」と言い 「音楽は常に新鮮でなければならない」と言いました。 そして、ある純粋数学者が 「何故、役に立たない研究をするのですか?」と問われて 「人類の名誉の為だ」と答えたそうです。 彼らは、その分野で、飽くなき探求をしているように見えます。 その、純粋で巨大な情熱に打たれるのです。

kishiwander
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 音楽を例に説明くださり、納得できる面がありました。 バラード調は多くの人に理解しやすいですがハードロックなどわからないかたが多いです。 南米原住民の奏でるリズムのみの音楽などもむつかしいかもしれません。 ありがとうございました。

noname#201086
noname#201086
回答No.2

「泣く女」は感動しました。 鮮やかな色彩の周囲に対して、ハンカチと指が混ざった白い部分が、 非常に強い悲しみと時間の経過を表していて、素晴らしいと思いました。 頬を伝い落ちる涙、 横から指で涙をぬぐう様子、 頬にハンカチを押し当ててあふれる涙をしみ込ませる様子、 ハンカチを歯で食いしばる様子、 これらが一枚の絵として圧倒的な迫力で描かれています。 この絵については、深い悲しみを体験してからでないと、 何が描かれているのかがわからないのかも知れません。 まあ、何を感じるかは人それぞれでしょうけど。 不快に感じる事や、よくわからないことも多いですが、 キュビスムという画法とは、 一枚の絵に、正面からの絵と、他の視点からの絵が、 一度に描かれているのだと思って、さぐるように見るようにはしています。 私にとっては謎解きやパズルみたいな感じです。

kishiwander
質問者

お礼

ご回答ありがとうございました。 なるほど、ピカソの絵もご回答されているような見方で 鑑賞すれば絵に重みを感じます。 さらに絵の見方を深めていきたいと思います。 ありごとうございました。