USBメモリーは、Windowsの場合は扱いが内蔵HDDとは違うせいか
USBメモリーにWindowsを入れても、実用的な速度で動かないなんて話がありますね。
ただ、現在のUSB3.0対応の高速なものを使えば
USB2.0でも、それなりの速度が得られるのかもしれないとは思います。
それでも、価格面の問題と、USBメモリーの耐久性を考えると
安いHDDを探してくるほうが堅実だと思います。
1GBのフラッシュROMのストレージだと
SSDブームの少し前に、ゼロスピンドルと称して流行ったものの名残りだと思います。
コンパクトフラッシュを使うのが主流だったと思いますが
製品によっては、ブート用に使えないものもあるという話で
変換アダプターとの相性もあって、いろいろ面倒だったような記憶があります。
というわけで、大容量のコンパクトフラッシュに換装するのは、今どきオススメしません。
むしろ、ATA接続のSSDを検討するほうが現実的だと思います。
どちらにしても、SSDのアライメント問題などがXPでは起こりえるので、今更感を感じます。
Linux系OSであればUSB起動が手軽にできるので、そこそこ速いUSBメモリーが余っていれば
それなりに実用的な環境を作ることができると思います。
Linux系OSは、非常に自由度が高く、USBメモリーも内蔵HDDも
同等のSCSIストレージ互換の装置として扱うようになっています。
ですから、Linuxを導入しても、メモリー不足のための仮想メモリーを
USBメモリー相手に稼働させたりしなければ、USBメモリーでも実用的な場合があります。
これは、OSがこっそり、バックグラウンドでストレージに保存する情報の量が
Windowsよりも大幅に少ないためだとも言われています。プチフリもLinuxでは問題視されませんでした。
それを踏まえて、内蔵済の1GBのストレージのみで稼働するなら
Puppy Linuxが代表的な軽量OSだと言えます。
Puppy LinuxはCD一枚の中にシステムを収納し
CDに保存されているRAMディスクイメージを
小さなRAMディスクの中に複製して、そのRAMディスクをシステムディスクとして稼働します。
ですから、1GBでも充分ですし
低速な光学ドライブやUSBメモリーから起動しても、軽快に動くという利点があります。
反面、メモリーの一部をRAMディスクにすることはマイナス要因になる場合もあります。
軽量なLinux系OSはいくつもありますが、プロジェクトの継続性を含む信頼性は
Puppyに及ぶものは限られます。
UbuntuベースのXubuntuやLubuntuも軽量ですが、Puppyほど軽量ではありません。
ただ、Ubuntuとしての管理システムを継承する部分が多く、特殊性は低くなります。
PuppyはPuppy特有の要素が多く、正直私は常用していませんし、充分に理解も検証もしていません。
Pentium4の第二世代にあたるNorthwoodコアのCeleron2.0GHzのPCに
Xubuntu12.04LTSを入れてみたものがありますが、ぎりぎり実用的だけど
YouTubeなどはCPU性能不足で360pでも無理があるという感じでした。
このレベルだとPuppyのほうが軽快でしょうが
YouTubeについては、結局大差無い結果になると思います。
NVIDIAのFX5200を使い、NVIDIA製ドライバーを組み込むと
YouTubeの再生品質は改善しましたが、まだ難がありました。
この設定の作業は、PuppyよりもXubuntuのほうが簡便になっています。
ですから、Pentium4後期,PentiumM世代なら
Xubuntu12.04LTSをオススメします。
Linux系OSの上でVirtualBoxを動かして
その上でXPを動かしたりすることもできますし
PCの固有の機能の活用といった点で
より柔軟に運用できるのはPuppyではなくXubuntuなどだと思います。
Xubuntuには、Lubuntuには無いLTSがあり
半年や1年で、バージョンアップにふりまわされることなく使えます。
Linux系OSのほとんどは無償でバージョンアップできるのが普通となっていて
同じバージョンを長く使ってもらうような体制をとらないのが普通です。
しかし、新機能を取り込むためには、半年ごとのリリースは効果的で
Fedora,Ubuntuがそういった体制を続けています。
たとえば、XPに無いSATA対応インストールディスク,GPT対応,サウンド機能の高度な分配などを
Ubuntuは採用していき、軽量版のXubuntuなどにもその恩恵があります。
その体制の中で、二年に一度LTSをリリースし
半年ごとでは面倒臭いという人に支持を受けています。
しかし、XubuntuやLubuntuでは、1GBのストレージにはインストールできないのです。
ですから、手軽に解決できるのは、USBメモリーからの起動だと思います。
SDカードスロットがついたノートPCみたいなものであれば
内蔵HDDの代わりとなっている1GBのストレージと
SDカードを組み合わせてシステムをインストールすることもできます。
ストレージ管理の概念が、UNIX系OSとWindowsでは大きな差があり
WindowsではC:ドライブに入れざるを得ないOSそのものに対して
Linux系OSでは、OSそのものを、複数のストレージに分けて導入できます。
まぁ、面倒くさいから、今どき、あまりやらないんですけどね。
なお、USBメモリーへのLinuxの導入には二つの方法があります。
ひとつは、Unetbootinを使って、起動CD互換の仕組みで
USBメモリーから起動するという方法です。
これは基本的にCDと同じで、動作に制限が生じます。
Linux系OSではUSBメモリーもSCSI互換ストレージとして、内蔵HDDと同等に扱えるので
CDやUSBメモリーから起動したインストールシステムで
インストール先としてUSBメモリーを指定すれば
内蔵HDDに準ずる構成でインストールすることができます。
この場合特有の問題は
USB起動対応のPCである必要がある。
USB2.0は遅い。USB3.0はLinux非対応のチップがある気がする。
USBメモリーは書き換え回数の寿命問題が、SSDよりも顕著。
(USBメモリーでは仮想メモリー機能は使うべきじゃない)
などです。
メモリーが512MB程度だと、Firefoxなどを使っているうちに
メモリー不足になりやすいとは思います。
CPU性能がそれなりにあれば、zram機能を使うことで
メモリー不足が緩和される場合もありますが、微妙な場合もあります。
補足
http://www.jp.dell.com/content/topics/topic.aspx/global/products/optix/topics/ja/jp/jp/fcs_optiplex_fx160?c=jp&l=ja&cs=jppad1 この機種です。シンクライアント向けって書いてあります。 cpuはatom230、ramは1GBです。