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南海トラフ地震が来ると警報が出たら、どうしますか?
もし、2日後に南海トラフ地震が来ると、気象庁から警報が出たら、あなたはどうしますか?
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なんとも切ないご質問ですね~(涙)。 甚大な被害が想定される自然災害を、数日前から確実に予測できる機能さえあれば、どれだけ多くの人災を食い止め、どれほど多くの人命が救われるであろうことか。 数十メートル級の大津波が想定される地域に、私の知人がいます。 町民には高齢者が多く、避難訓練の際も、高台にやっとこさ辿り着くには時間を要する上、その高台は、数十メートル規模の津波には簡単に呑まれる高さらしいです。 報道記者から「大津波に町を襲われたら、どうします?」といった取材を受け、知人は、「もう『死』しかないですね」と、返答に窮するしかなかったそうです。 東日本大震災の発生以来、専門家も報道機関も何かに憑かれたように、「津波、津波」と連呼し、国民に、津波から逃れることさえできれば、身の安全は確保されたも同じという、安全神話を与えている印象を受けます。 東日本大震災では、津波被害による死傷者が地震のそれを上回ったことは事実であり、そうした偏った意識を持つことも、無理からぬことですが、地震も津波も危険なことに変わりありません。 「福島第一原発の事故は、想定外の大津波による全電源喪失が原因であって、地震の揺れによるものではない」 今日にいたるまで、再三報道され続けた、電力会社の釈明。 ところが、実のところ、日本に現存する原発の耐震強度は、震度6程度が限界だったりします。 内閣府が2006年に実施した「発電用原子炉施設に関する耐震設計審査指針」改定の際、原発が想定外の大震災には耐えられない脆さであることを懸念した原子力専門委員もいました。 福島第一原発の事故原因については、電力会社が「なぜか」対策手順書の開示を拒むため、真相は不明ですが、福島第一原発の設計者や、全国の原子炉格納器設計に携わった専門家の意見を拝聴しても、「福島第一原発の電源システムは、大津波の襲来より先に、地震によって破壊されていた可能性が高い」と、私は考えています。 原発の耐震構造の不具合が、国民の間で常識化されてしまうと、原発は全廃に追い込まれてしまう。 そうなれば、電力会社や保険会社など、国際競争力を期待される有力企業が商売あがったりになり、日本経済に影響が及んでしまう…。 福島第一原発の事故では、格納容器から漏れた水素による爆発が起きましたが、原子炉建屋が壊れただけで済んだのは奇跡だと思っています。 核燃料が詰まった圧力容器や、それを外側から覆う格納容器はまだ保護されているため、放射能漏れの速度は、これでも最小限に留まっている方だと思います。 しかし、圧力容器内の燃料棒を覆う金属管は、爆発により破損しているため、原子炉の冷却作業がひとたび中断されたら、圧力容器の底に溜まった水が沸騰し、今度は、水蒸気爆発が起こる危険があります。 圧力容器の爆発威力は、それを保護する格納容器、それを保護する原子炉建屋、もろとも吹き飛ばす破壊力を持つと言われます。 そうなれば、核燃料は剥き出しになり、今の10倍は下らない量の放射性物質が日本中に放出されることも覚悟しなければなりません。 南海トラフ巨大地震が起これば、今度は、東南海地方という広域で、原発の(水素ではなく)水蒸気爆発事故発生が懸念されます。 原発には、13ヶ月ごとの定期検査が求められます。 女川原発では起きなかった事故が、福島第一原発で起きてしまった要因として、定期検査の結果を軽んじた責任が追及されています。 日本に54基用意された原発の内、8割近くが次々に稼働を停止させた背景には、この定期検査の結果も含まれているようです。 南海トラフ巨大地震で、その付随地域の原発が次々に爆発事故など起こしたら、東南海エリアのみならず、日本の全域が放射能に汚染され、壊滅的な被害を受けます。そうなれば、日本は終わります。 東日本大震災レベルの震度では、原発は持ち堪えないことが、明らかになったものの、そうした規模の大震災が随所で予測された日本に住む限りにおいては、原発が廃炉になるまでの間は、油断は許されないと、自分は考えています。 廃炉が先か、巨大地震が先か。 今の日本は、そうした崖っぷちに佇むしかない状況だと。 長くなりましたが、私の答えは、「中国地方の悪友のもとへ逃げ込む」です。 南海トラフ巨大地震では、私の居住地域は、津波被害の想定区域からは外れていますが、地震の影響は懸念されます。 残された時間は、運がよければ、警報から48時間。 どれだけの回数、往復できるか分かりませんが、家族や親族、独り暮らしの友人、死を覚悟した知人など、できる限りの人を運びたいです。
お礼
有難うございます。 消防、救急関係の方でしょうか。 素晴らしいご意見に感動しました。