それらの制作会社は・・
アニメの業界では有名どころです。
作品を観る際に制作まで気にはしていませんが、
関わった作品を見てみると「ぴえろ」の方は一般向けの人気作品が多くて、
「IG」の方は通好みの作品が多い感じです。
逆にこの制作なら安定してる、面白いはず、
というブランド力のあるレベルであると言えると思います。
アニメ作品は1つの会社で全てを作っている訳ではありません。
制作会社は作る上での一番上の元受のようなものです。
その下に各工程を補助する様々な会社があります。
その辺りは機械作りで言うメーカーと各中小企業のようなものです。
なぜクォリティが高いのか・・
確かに映像に限ればかなり綺麗になりました。
単純に2000年以前と以降では作り方が大きく変わってます。
以前はセルで今はデジタルというやつです。
書くとそれだけで長いのでWIKIとか見てください。
ですが根本的な要因はそこではないと思います。
EDを見ると昔は1人でやってたような仕事も今は複数人いたりします。
原画は以前の数倍、かなりの人数がクレジットされています。
昔は超人的な能力を持った人が更に命を削って作業していたのを
平均的に処理するための組織作りがやっとできてきたということだと思います。
以前はクレジットに無かった役職も幾つか見受けられます。
第二原画(原画の補助者)なども表記されるようになりました。
クレジットされなかっただけで作業的には以前からあったとは思えますが・・。
その他どの作業も以前と比べて人が掛けられています。
デジタル化されたから綺麗という訳ではありません。
実際、移行期の2000年の前半にはデジタルだけど
時折絵が死んでる、動かないという作品もありました。
デジタルの使い方に慣れてないという事もあったのでしょうが、
総じて安定してきたのは00年の後半、綺麗と言うならむしろ最近です。
絵の綺麗さを重要視する人が増えたのか、商品価値を上げるのに
手抜きできない部分になったというのもありそうな気がします。
個人的には綺麗さより動かせと思うんですが・・。
画面の見栄え、画像のエフェクトなどはデジタル処理で良くなりました。
3Dも今は普通に取り入れられています。
背景も実写と見間違えるくらいリアルに描かれているものもあります。
でもそれらを機械が自動でやってくれる訳ではありません。
結局は使える人の数、そのための資金ということです。
TVアニメのような連続で時間制限のある仕事において
品質を維持する為には必要なことのはずでした。
昔のアニメ作りは金が入らない仕組みだったようです。
広告代理店やTV局がごっそり削って、実際に作るアニメ会社には
ギリギリな金額しか入ってこなかったという話は何度も目にしました。
品質が悪ければ売上も視聴率も上がらないのは当たり前だと思えますが、
そういう悪循環に気づいたんでしょうかね・・。
まあ現場の実情は知らないので勝手な想像です。
今がどれほど変わったのかは分りませんが、
それなりの人が使えるくらいには入るようになったのかと思ってました。
安い賃金でもアニメに関わりたい人が増えたとも言えなくはないですが・・。
なので普通の会社組織に比べれば、まだ発展途上というイメージです。
日本の看板産業なのにです。
話が戻りますが・・
絵や映像としてではなく作品としてのクオリティを言うなら、
やはり良いのもあれば悪いのもあります。
凄い技術でどうでもいい内容だったという残念な作品は、
有名役者を揃えたけどイマイチで終わったドラマのようなものです。
質問者さんが挙げた例は出来は良い方だとは思いますが、
絵が綺麗=良い作品ではないことは付け加えさせてください。
お礼
パソコンの調子が悪くて、たった今回答者さんの回答を読んだところです。ご丁寧にありがとうございました。とても参考になりました。高校時代のアニメ熱が再燃して、最近またよくアニメを見る様になりました。日本人でよかったと思うほど、日本のアニメは素晴らしいと思います。アニメーターの方々の地位が向上し、それに伴って賃金の方も上がることを願います。最後になりましたが、回答者さんが良い作品と思えたアニメ作品があったら教えていただけますか?