オリンピックのメダリストにO型が多いとか、日本の戦後歴代
総理大臣(30人)の半数がO型だとか、社会集団における
血液型の偏りは有名です(O型のガンバリ屋とか親分肌と
いった特徴から納得できますが)。
僕が所属した青年海外協力隊は、僕が参加した20年前は
あまり有名でなくアウトサイダーの巣窟だったのでB型が
半数近いという有様だったのが、社会的に認知されて
競争率が上がると共に、1次試験でB型が落ちるのか、
2次試験~合格者の血液型比率は、4:3:2:1の日本の
平均値になっていった現象がありました。
その後、アフリカ(O型)やブータン(A型)など海外要員を
続ける中で、以下のような考えに至りました。
血液型の分布を見ると、明らかな偏りのある地域があります。
血液型を決定するのは血球表面の異物識別タンパク質=遺伝子ですから、それに偏りがあるということは、その集団の間で生殖隔離が行なわれているということです。
A型の比率の高い地域は、日本から中国・江南地方~雲南~ブータンへと続く「稲作農耕文化圏(ジャポニカ米)+常緑照葉樹林帯+温帯モンスーン地域」で、B型の比率の高いのは、韓国北部から中国北部~モンゴル・チベット・インド北部~中東という「遊牧文化圏」です。
一般にA型に言われる「協調性」や「几帳面」は、土地に定着し、年間を通じたスケジュールと地域での共同作業といった、稲作農耕文化の性格を代表し、B型について言われる「ゴーイング・マイウェイ」や「飽きっぽい」は、雨を追って移動する遊牧文化の性格を代表していると言えます。
(ちなみにO型は、アフリカから南アジア~南太平洋の狩猟採集文化圏=人類の原型であり、「情緒的」や「親分肌」といった生理的に核の部分が強く出ていると言えます)
血液型遺伝子は、血球表面の異物識別のためのカギになるタンパク質で、性格にじかに作用するものではありません。
ただ、そうした性格に影響するいくつかの遺伝子が、染色体上でABO血液型遺伝子の近傍にあることが明らかとなっており、血液型と大ざっぱな性格づけが、高い確率で相関する可能性は指摘されています。
もっとも、いくら「同じ染色体の近傍にある」といっても、交差という遺伝子交換メカニズムにより、長い時間交配し続けると、血液型と性格の相関性は失われていきます。
先の2つの文化圏の接する(かつあまり大きな民族移動のない)地域においてのみ、2つの母集団から持続的に、血液型と性格の遺伝子をセットで供給され、血液型占いは成立するのです。
血液型が日本と韓国でだけ騒がれ、欧米で成り立たない(あそこらは民族移動の連続だから)のも、当然です。
ちなみに、万里の長城は、中国南部の農耕民が、北部の遊牧民を防ぐ(正しくは遊牧している家畜を足止めする事で進撃を阻止する)ために築いたものであり、A型とB型の相性の悪さは、世界最大の建造物を生むほどだ、ていうオチ(^^;)
お礼
血液型の性格診断に関しては肯定派、否定派が別れますが私はやっぱり無関係とは思えません。 回答者様のお話を聞いてやはり何かしら性格に影響しているのかもしれないなと改めて思いました。職業によって血液型が片寄るのも納得です。 教えて頂いた世界の血液型分布の件などのことも大変参考になりました。 日本人の国民性のイメージが「真面目、勤勉、几帳面」なのもA型が多いからかもしれませんね。 大変興味深いお話をありがとうございました。(^-^)