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真空管アンプTRIO W-46KのREC端子と音質について
- 真空管アンプTRIO W-46KのREC OUT端子/TAPE MONITOR端子にテクニクス製の古いカセットデッキを接続していたが、最近AKAI 4000DSのオープンリールデッキを購入したため、AVセレクターを使用して接続した。しかし、PHONO MAG端子に接続すると音質が低音不足で高音がキンキンしたものになってしまう。また、REC OUT端子にセレクターを接続するだけでも音質がおかしくなる。
- 問題の原因についてはセレクタースイッチのコンデンサ成分やアースラインの問題が考えられるが、はっきりとした理由が分かっていない。
- 質問者は原因や対策について詳しい方にアドバイスを求めている。
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質問者が選んだベストアンサー
TRIO W-46Kはキットで販売されていたものです。 販売店で手数料を取って完成させて売られてもいたようです。 考えられるのは、REC OUT端子へのアウトプットコンデンサが取り付けられていない可能性、 取り付けられていても完全にショートしている可能性 あるいは、設計段階(組み立て段階?)からコスト削減と配線簡素化のために最初から取り付けられていない可能性 があります。 その場合、REC OUT端子はアースに対して幾らかの電位を持っていますので、テスターのDCレンジで電圧確認することができる筈です。 AVセレクターには、信号ラインとアースの間に抵抗器が入っているものが多く存在します。 次の改造記事参照 http://minkara.carview.co.jp/userid/166682/blog/d20111210/ そのため、フォノイコライザの出力が、その抵抗器でアースに落とされ、イコライザの特性に影響を与えている(その抵抗がイコライザ回路のパーツとして組み込まれてしまう) と考えられます。 家庭用のテープデッキの入力には、通常、最初にコンデンサが入っていますので、単体使用では問題ない。 しかし、AVセレクターを接続するだけで異常が出る。 という状況になっているのでしょう。 BOSE製など一部高級品を含むラジカセでは、入力コンデンサが省かれている場合がありますので、それらを接続すると故障の原因になるかもしれません。 アウトプットコンデンサについては、最近こちらの回答をしましたので参考にしてください。 http://okwave.jp/qa/q7510201.html 解決には、TRIO W-46KのREC OUTがコンデンサ経由でなされるように、手を入れる事になります。 テスターが使える方のようですので、そんなに難しい作業ではないでしょう。
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- adenak
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そのアンプのフォノ回路は普通のPG帰還によるものと思われます。とすると2段目のプレートから信号が出力されることになりますが、プレートにはDC高圧がかかりますので送り出しにDCカットのコンデンサーが入っています。容量は回路が無いので分かりませんがそう大きくはないでしょう。そこに負荷としてテープデッキ等の入力インピーダンスがぶら下がるわけですがそのインピーダンスが低い場合低域が出にくくなります。何もつながないセレクターで低域不足になるというのはセレクターの接続時インピーダンスが低下することが考えられます。セレクターの回路構成によるものでしょう。 改善するにはフォノ回路の送り出しコンデンサー容量を2μF程度のものに取り替えるといった方法が有ります。ちなみにセレクターの入出力端子のホット側とアース間の抵抗を測定してみてください。(REC OUTに繋ぐ端子が良いでしょう)球のフォノ回路に余り低インピーダンスの負荷をつなぐと低域不足もですが歪が多くなり、出力も取れない状態になります。
お礼
ご教示有り難うございました。 実際の作業等を、ご報告させて頂きます。 ご指摘通り、セレクターのホット・アース間をテスターで測定しましたところ、1台は50キロオーム程度、もう1台は5キロオーム程度の抵抗が並列に入っており、完全にインピーダンス・マッチングが取れない状態でした。 もし、カソードフォロワーなどで低インピーダンスで送り出してあれば、問題はなかったと思いますが、何せ普及型のアンプですので、通常のカソード接地2段によるNFB型イコライザー段の直後にコンデンサを介して引き出されてありました。 根本的にはコンデンサをもっと容量の大きなものに取り替えるのが、本道なのでしょうが、当方地方に在住しておりますので、手持ちに適当なコンデンサが見あたらず、買いに出る時間もなく、取りあえずAVセレクターから抵抗器を外すことで一応の解決を見ました。 ただ、デッキの入力インピーダンスが4000DS型では150キロオーム、RS-726U2ではちょっと不詳なのですが、恐らく時代的に見て、さほど低くはなく、100キロオーム程度はあるでしょうが、最近の一部のデッキ類では、かなり入力インピーダンスが低い製品もあるようですので、やはりコンデンサの容量を増やすのが、一番良い解決法のようです。 最良なのは、真空管であればカソードフォロワーかトランジスタならばエミッタフォロワ等によるバッファーアンプを別に組んで、REC OUT端子を高インピーダンスで受け、LINE IN端子に対しては低インピーダンスで送り出す事だと思われますが、ちょっと大袈裟な気も致します。 また、ご指摘の通り、改造前のセレクタを使用した場合、低域不足の他、大分歪みもまし、出力も小さくなっていることを確認いたしました。半導体式アンプでは、特にインピーダンスマッチングなど、さして問題にならないようなことが、真空管式アンプでは大変な問題となることを痛感いたしました。 今回の件はとても勉強になりました。的確なご教示を頂き、誠に有り難うございました。
お礼
早速ご教示頂き、有り難うございました。取りあえず、以前入手したW-46(K)の回路図を調べ直してみましたところ、12AX7による2段P-G帰還のNFB型イコライザ(カソード接地)が用いられており、2段目のプレート抵抗直後から、2マイクロファラッド程度のコンデンサを挟んでREC OUT端子に接続されていました。 次に、手持ちのAVセレクター2機種(どちらも1,000円程度で単純なスイッチの切り替えのみ)を当たってみたところ、ご教示の通り、どちらにもホット・アース間に抵抗器が入っていました。1台は50キロオーム程度(アナログテスターによる実測)、もう1台は驚いたことに、5キロオーム程度の抵抗器が使われていました。 蛇足ですが両機とも、1/8W位の一般的な小型カーボン抵抗器(製品価格同様、最も安価な抵抗器だと思われます)が使用されていました。 50キロオーム抵抗器が使われている方のAVセレクターの基板から抵抗器を外して、もう一度アンプに接続してみたところ、正常な音質に戻りました。 しかし、実際AVセレクターの入力側に抵抗器が並列に入っているとは、全く気づきませんでした。ソニーSB-500デッキセレクターを以前使用していたときには、音質変化がなかった事をもっと早く思い出すべきでした。 的確なご教示とAVセレクター改造の実例のHPをご紹介頂き、本当に助かりました。どうも有り難うございました。