20年ほど前のおにゃんこクラブの解散の後を考えれば、次に来るのは「アイドル不毛時代」でしょう。
おにゃんこクラブが卒業解散した後、女性アイドルはアイドル氷河期に突入しました。それは歌番組などがなくなったことも影響していますが「アイドル」というフォーマットに新規性がなくなり、ついに素人集団という禁じ手でもっておにゃんこクラブが支持得るという現象の当然の帰結と言えます。
このアイドル氷河期にアイドルの役目をしていたのは、細分化された「グラビアアイドル」や「アイドルモデル」「アイドル女優」であり、ついには芸人並みに体を張る「バラエティーアイドル」まで登場しました。また音楽も歌謡曲というジャンルが消滅し、J-POPなどに代表される実力のある(と評価された)ボーカリストたちがアイドルと同等の注目を集めるようになります。このカテゴリーでいえば安室奈美恵、SPEEDあたりが代表的なものだと思います。
現在はAKB48の活躍により、同様のグループアイドルがたくさん進出してきています。おにゃんこクラブの頃も、桜ッ子クラブやモモコクラブなど同様のグループが出来たものの、おにゃんこ人気を越えることができず、おにゃんこクラブ解散と同時に下火になっていきます。
最近AKB48公式ライバルと称して乃木坂46なるグループができましたが(それも秋元康がプロデュースですよね)、これは前回の失敗(同じ秋元康がプロデュースしおにゃんこクラブ)から学んで、強いグループを競い合わせることで「日本の文化に持続的なアイドルグループを結成しよう」ともくろんでいるからだと思います。
この点について秋元康氏はモーニング娘。と卒業生で作ったドリームモーニング娘。の経緯を相当に研究していると感じています。
これらの作戦が成功すればAKB48がメンバーを入れ替えながら長く続いていくと思います。しかし、ひとたび「グループアイドル」が飽きられるようなことになれば、次にでてくるのは「アイドルではないもの」でしかないでしょう。または、山口百恵か松田聖子以上にカリスマを持つ個人だとおもいます。