ども,daredevilと言います。
確かに強烈なまでの残酷シーン満載という映画は山ほどありますが,ただその残酷シーンが作り手のメッセージ性があるものとただ単に残酷なだけなのかどうか見極めて映画を見ています。
例えば今は亡き深作欣二監督の作品で日本映画史に残る傑作【仁義なき戦い(1973)】はすさまじいまでの残酷シーンのオンパレードですが,作り手の深作欣二監督はご自身の戦争体験から来る"命のはかなさ,尊さ"をメッセージとして映画の中に組み込んでいる事で単なるヤクザ映画に終わらず,日本映画の中で傑作の部類に入っている作品です。
【仁義なき戦い(1973)】
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD28881/
現在つい最近まで公開していたアメリカのヴァイオレンス作品を作る事で有名なクエンティン・タランティーノ監督作品【Kill Bill】は上記の【仁義なき戦い(1973)】に感銘を受けて作った作品だそうですが,これはただ単に暴力一辺倒に終わっている映画です。
【Kill Bill】
http://www.killbill.jp/
また同じく今年公開されていた北野武監督の【座頭市】を始め,同監督作品で北野監督曰く暴力描写では【痛さ】をあえて観客側にアピールするそうです。痛いシーンで映像で【痛さ】そのものをメッセージにしているそうで,また血しぶきなどは映像の中で鮮明な【色】をアピールしているそうです。例えば【座頭市】の中で同監督が主役で時代劇であるにもかかわらず主人公が【金髪】なのは立ち回りをしている際に,観客に主役がどこにいるかを鮮明にしている,との話を先日土曜日PM8:00~『こんなはずでは!』という番組でおっしゃっていました。
【座頭市】
http://office-kitano.co.jp/zatoichi/
それと日本を始め映画をたくさん視聴できる国は大抵"平和"です。映画は当然娯楽産業なので平和な国でなければ産業として成り立たないわけですが,当然平和になってくるとそのありがたみが薄れかえってこういう残酷なシーンが遠のくので,"人間無いものを欲しがる"習性に駆られて残酷シーンの需要が増えるという点もあろうかと思います。それと男性には本能的に"戦争"を好む習性があり,女性のように生命を生み出す本能とかけ離れているのではないでしょうか?大抵歴史上戦争をおっぱじめるのは男性(アメリカ大統領のブッシュ親子しかり)です。
bluebettyさんは十羽一からげに残酷シーンを毛嫌っていらっしゃるようですが内容をしっかり吟味せずになぜ映画の中でこういった描写があるのかを見極めないと面白い映画もつまらなくなってもったいないと思います。
参考にして下さい。
お礼
なるほどなるほど! これには色々納得させられました。 疑似体験・演出への興味・ストレス発散… どれもわかりやすく説明してくださってありがとうございました。 非日常を映像のなかに求めるのは普通かもしれませんね… ちなみに『ナイト・オブ~』は見始めて早々と挫折した作品です(笑)