染毛の際,髪の毛のを傷める原因となるのは,ブリーチです。
そのため,ブリーチをしない私たちプロが使用するヘアマニキュア剤やカラーリング剤は髪の毛を傷めることはありません。
ただし,カラーリング剤を使用する場合は,先にブリーチしませんとまったくといっていいほど染まりませんので,ヘアカラー剤と同じといえば同じなのかもしれませんが・・・。
ちなみに,ヘナを薦めている方がいましたが,最近ではヘナの染まりの悪さというか染まるまでの時間がかかりすぎるという理由からか,ブリーチ成分を含ませたものも販売されていますので,ヘナだから安心ということにはならなかったりする・・・。
また,ドラッグストアなどで販売されている箱に「ヘアマニキュア」と書かれているものは私たちが扱うヘアマニキュアとは違い,黒髪まで色を変えてしまいます。
ヘアマニキュアは,本来黒髪の黒のままですので,黒髪まで染まるのはブリーチ成分が含まれている証拠です。
つまり,ヘアマニキュアの成分によって髪の毛をコーティングしてしまうために気づきにくくなっているのですが,髪の毛の傷みは避けられません。
白髪染め剤やヘアカラー剤の染まり方を説明しますと,
まず,ブリーチ成分によって色素(たんぱく質)を破壊して無色化していきます。
ヘアカラー剤の色素は少量の色素が髪の毛に残っていませんと染まらない性質のため,ブリーチ成分が弱いかその量が少なくなっているため,色素が多少残りますが,白髪染め剤の色素は髪の毛に色素がまったく残っていなくても染めることが可能のため,髪の毛に残っている色素をすべて破壊しつくします。
で,ヘアカラー剤の場合は髪の毛の中に残っている色素を核としてヘアカラー剤の色素が固まって大きくなり,白髪染め剤の場合は白髪染め剤の色素同士がくっつきあうようにして大きくなり,それぞれ発色できるようになります。
以上が簡単な説明ですが,染毛の流れです。
で,問題点は,色素を破壊することです。
色素と同じたんぱく質で出来ている髪の毛ですから,髪の毛本体は無事というわけにはいきません。
つまり,ブリーチ成分によって髪の毛本体のたんぱく質も破壊されてしまうわけですから,まぁ,染毛して髪の毛が傷まない方がおかしいというものですね。
私たちプロが使用する染毛剤は,市販のものよりも強いです。
つまり,扱いを知りませんと市販のものよりも髪の毛が傷んでしまいます。
ただし,私たちプロはプロを自負するだけの理由というか,染毛前後のヘアケアをきちんとします。
そのため,トラブルが少ないのですよ。
逆に,セルフカラーの場合,まぁ,自分もそうですが,つい,面倒になってしまうため,ヘアケアを怠ってしまうこともあります。
意外とそういう人,多いようでして,そのため,セルフカラーは髪の毛が傷むと言われてしまうようになったのだと思われますよ。
染毛後のヘアケア剤に良いもの(もちろん,その分,値が張るヘアケア剤になりやすいですが・・・)を使用する店が多いため,あまりやられていない方法ですが,染毛前に洗い流すタイプのトリートメントをしっかりやるようにしてみてください。
まったくとは言いませんが,それでもやらないよりはずいぶんと髪の毛の傷みが軽減されるはずです。
また,よく染まるようにとの重いから取扱説明書に書かれている放置時間を明らかに越えて放置してしまうという,一般の方がよくやってしまう間違いなのですが,先に説明したとおり,ブリーチ成分がたんぱく質を破壊するのですから,長く放置すればするほど髪の毛は傷みます。
しかも,一度固まった色素はある程度まで塊が大きくなりますとそれ以上固まろうとはしなくなるため,ブリーチ成分によっては会が始まり,傷んでしまって色素が抜けやすくなっているところに,その色素が小さくなっていくのですから,ちょっとしたことで色素が髪の毛から抜けていき,逆に色落ちしやすくなってしまいます。
もちろん,まったく染まらないのでは意味がありませんから短すぎるのも問題ですが,長く放置しすぎるのも問題なんですね。(というか,こちらのほうが問題が多いようですが・・・)
ですから,放置時間は厳守するようにしてくださいね。
あっ,染毛後のヘアケアは,最低2週間以上,トリートメントを中心に行ってくださいね。