歩行する時、カカトから着地した瞬間、土踏ますが低下しヒザが内側に回転します。
この現象をオーバーププロネーションと言いますが、
(オーバープロネーション、またはoverpronationで検索してみて下さい)
マラソン等ではヒザや腰の故障の原因となります。
50代を過ぎると、歩いている状態でもオーバープロネーションによりヒザを痛める症例が多く報告されています。
この現象を防止するために、ランニングシューズではインソールの内側を硬くしたり、土踏ますの部分に硬いプラスチックの補強材を入れたりしています。
土踏まずのサポートが不足したり、カカトの外側が極端に磨耗した状態で歩行を続けると、着地の衝撃で土踏ますが落ち込み、ヒザが内側に回転してヒザ関節や腰痛を誘発する危険度が増します。
また、歩く姿勢、直立した姿勢が歪みやすく、好印象を与えない、猫背になり呼吸器系が悪影響を受けやすいです。
欧米に比べ、日本は靴の文化が短く、靴を履いたり脱いだりする回数が多いため、土踏まずをサポートした靴が少ない傾向があります。
市場でもサポートの良い高級品より、簡単に履ける靴の方が多数売れていると思います。
しかし、履き口が大きい、簡単に脱いだり履いたりできる靴は土踏ますのサポートが十分でなく、腰痛等の原因となります。
ヨーロッパのように朝ベッドから降りて、夜ベッドに入るまで靴を履く文化では、靴は身体の一部として機能することが求められます。
欧米の靴は、足の形が一般の日本人とは大きく異なることが多いのでですが、足の形状が合えば長時間着用しても疲れません。
土踏ますの周囲をしっかりサポートして、カカトも浮かない状態で、足の指がある程度自由に動くのが理想です。
カカトから着地しますが、この時カカトが固定されていないと後の歩行動作のバランスが崩れてしまいます。
次に足の裏全体が着地し、つま先に重心が移動し、つま先で推進力を与えます。
このとき、足の指にある程度自由があれば、歩行バランスを簡単に修正可能です。
土踏まずのサポートが十分でないと、最後の推進力が十分にコントロールできません。
シューフィッターの居る専門店で、足の形状に合った靴を選ばれては如何ですか?
驚くほど楽に歩行できますよ。
お礼
大変参考になりました。有り難うございました。