ビザとは「入国許可証」のようなものと、お考えください。
どこの国でも外国人が勝手に長期滞在したり、働いたりすることは許されていないのです。
観光ビザ、留学ビザ、駐在ビザ、就労ビザなど用途によって、さまざまなビザがあります。永住権も「移民ビザ」という一種のビザです。
基本的に、アメリカのビザを申請するには「スポンサー(保証人)」が必要です。
つまり、学校や会社、アメリカ人の配偶者や親族などが保証人になって「○○の理由で、この人がアメリカに住むことが必要ですから、ビザを出してください」と移民局にお願いするのです。
学校なら、バイトせずに滞在できる銀行の残高証明書の提出を求められます。
また、移民局の認定を受けた学校しか留学生の受け入れが許されません。たとえば、あなたがアメリカの普通の公立高校に通いたいと思っても無理なんです。
会社から申請する場合には、会社の業務内容や本人の学歴・職歴などを提出させられ、移民局の審査を通らねばなりません。
アメリカ人の配偶者や家族として申請する場合は、保証人になるアメリカ人の源泉徴収票などの提出を求められます。
ビザ免除の観光では90日しか滞在できませんから、アメリカに長期滞在して夢を追いかけるには、(1)留学する、(2)就職する、(3)結婚するのいずれかしか方法がないわけです。
カナダやオーストラリアには、20代の若者がバイトしながら自由に1年間滞在できるワーキングホリデービザというのがあるのですが、アメリカはワーホリ制度を導入していないのでバイトしながら長期滞在できるビザがないのです。働きたければ就労ビザを取得するしかありません。
最も簡単なのは(1)ですが、アメリカで留学生のバイトは禁止されているので、上記に述べたように銀行の残高証明書が必要です。語学学校でも150万円くらい、短大や大学へ通うなら250~350万円の額面が必要になるでしょう。
(2)は、まずスポンサーになってくれる就職先を見つけなければならず、これがすごく難しいです。
そして、就労ビザH-1bには「4大卒以上の専門職、大学の専攻と職種が一致していること」という条件があるので、誰でもできるフリーター程度の仕事ではビザは貰えません。そして、高卒では無理なので日本かアメリカで最低でも大学を出る必要があります。
(3)の結婚でのビザ申請は(2)に比べると簡単で、永住権も比較的簡単に取得できます。ただ、結婚相手を見つけるのが難しいですが(笑)。
その他として、日本で女優またはタレントとして成功してから渡米する、という方法があります。
日本での業績があれば、スポンサー不要で芸能人ビザが下りやすいです。もしくは、アメリカの芸能エージェントと契約して、会社から所属タレントとして申請して貰うということも可能です。
無難なのが、アメリカの大学へ進学してPerforming Artsを専攻することですね。
ただ、アメリカの女優はバイトで生活費を稼いで下積みするのが普通なので、就労ビザがないと働けない留学生は卒業しても居残るのは難しいです。たぶん在学中にアメリカ人の結婚相手を捕まえるしかないでしょう。
それから、英会話はもちろん必須ですが、英語に訛りがあると才能があったとしてもオーディションには合格しません。
だから、今から発音矯正のレッスンを受けておくことをお勧めします。一般外国人がバイトで講師をやっているような普通の英会話スクールではダメです。きちんとアメリカの大学で英語学と発音学の教育を受けて学位を取った先生を探してください。
始めるのは若ければ若いほどいいです。20代になってからでは矯正は難しいですから。
また、日本語でもいいですが、演技や発声法のレッスンは必須です。高校では演劇部に入ってください。
アメリカの女優や歌手の志願者は、小学生や中学生くらいの頃からレッスンに通い、夏は専門の合宿やサマースクールに参加して自分を磨きます。
そして、大学でPerforming Artsを専攻し、在学中と卒業後はバイトで生活費を稼いで下積みをしながらレッスンを続け、オーディションを受け続け、チャンスを狙います。ジュリア・ロバーツやレディ・ガガが下積み時代にヌードモデルやストリッパーをして生活費を稼いでいたことはよく知られてますよね。
そこまでしても、女優や歌手として成功できるのは、ほんの極わずかです。
日本のように、街を歩いていたらスカウトされて、おざなりのレッスンを受けてデビューする、なんてことは皆無に近いです。アメリカの芸能界は実力主義で、付け焼刃は通用しないからです。
だから、今からできることはしておきましょう。
夢に向けてがんばってください。