まず、OSの何たるかから理解する必要があると思います。
一般的なパソコンユーザーは、WindowsかMacOSXしか使わないので
AndroidのようなOSが、どう成立しているか?
そこから理解する必要があると思います。
AndroidというOSは、Linuxカーネルをもとに作られています。
標準のCライブラリーとして、NetBSDから流用していたりもします。
Linuxはまだ知名度が高いのですが、移植性の高いOSとして知られる
NetBSDは知らない人が多いと思います。MacOSXと関わりあるMACHやFreeBSDも
ほとんどの人は知らないんじゃないかと思います。
むかしむかし、コンピューターのソフトウェアは、売られるものではありませんでした。
非常に高価なコンピューターの付属品として納入されるか…
無償で公開されるのが普通という時代があったのです。
その…Microsoft社もApple Computer INC.もなかった大昔
UNIXというOSが生まれ、これはソースコードという形で広まりました。
ここから描かれる系統樹を見れば、それはイグドラジルのように
現在のMacOSXやLinux,FreeBSD,NetBSD,Solaris…
そして、Androidまでの進化を見ることができます。
http://www.levenez.com/unix/redirect_unix_a4_pdf.html
UNIXは1980年代1990年代には市販OSとして、天上でしのぎを削ったものでしたが
現在では注目されるのは最初のUNIXのように、オープンソースというカタチで
無償で公開されているFreeBSDや、その一部とMachカーネルを流用したMacOSX
それにUNIXの模倣から始まったLinuxカーネルと、それによるいくつものOSです。
Androidはそういった公開されたLinuxカーネルを中心に
Ubuntuの計画の成果や、NetBSDの計画の成果を取り入れつつ
Googleによって開発されたOSです。
ここにはGPLに基づいた、ソース公開義務の対象となるコードもありますし
BSDライセンスやMozillaライセンスのコードもあると思います。
そして、intel x86プロセッサーを使うPCで動くイメージファイルも公開されています。
実際にAndroid-x86というキーワードで検索すると、いくつかの実験記事があります。
仮想PCソフト上でも動かせますから、まずそこからやってみるといいと思います。
オープンソースの文化の中では、ソフトウェアのソースコードのバージョン管理を
ネット上で利用するようなツールもありますし、パッチあてや
オープンソースのライブラリーの活用など、いろんなノウハウがあります。
その一部を理解することで、Androidのカスタマイズもできるかもしれません。
ただ、とても高度なことですから、誰でもできるとは言えません。
比較的やっかいな問題として、Android携帯やタブレットなどでは
OSのインストール手段が公開されていないという問題があります。
中には、オープンソースのOSでも非公開のソフトウェアが使われることはあるので
たとえば、ワンセグ機能やおサイフケータイなどに関わる機能と
カスタマイズ版OSの共存が不可能といった状況も出てくると思います。
ですから、AndroidというOS自体をいじることができるからといって
携帯電話が、自分の自由にどうとでもできるわけでは無いと思います。
しかし、XPが埋葬される2014年までに、AndroidがXP搭載ノートの代替OSとして
手軽に利用できるようになっていたりすると、すごく楽しい気がしています。