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クラシックギターで。
歌うように弾くとはどのような感じのことをいうのでしょうか? 良く今回の演奏は歌えてなかったとか、あのひとのギターは歌えてるとかの表現を耳にしますが、、。
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ギターを演奏される方でしょうか? 歌うように弾く・・・解らないですかねぇ・・ そのままの日本語ですが・・・ 楽器というのは、人間の声帯の代用品です。 ある曲を上手な人がハミングで歌う(もちろん自分自身で歌っても良い) それをギターで真似て弾いてみる そっくりに弾けたら「歌うように弾けた」ということです。 ギターは「半作音楽器」と言って、音程はフレット(指板に埋め込まれている針金の音階線)で決められているが、音色は自分で作らなければなりません。 まず、磨き上げた右手の爪で、しっかりしたアポヤンド奏法で弾く、音に勢いがあり美しい、 という単音が出せないといけません。 これは、歌手の声そのものが「きれいな声の人だ」という評価がなされるのと同じ意味です。 そして、ぶつぶつ切れずに弾く。ギターはバイオリンと違って、左右の指のタイミングがぴったり合わないとメロディーがぶつぶつと切れ気味になります。 バイオリンなら右手はひと弓で、左指を順番に押さえれば、音はまったく切れずに次の音へとつながります。 ピアノだったら、「ド」を鳴らしながら、多少それにカブり気味に「レ」を弾くこともできますが、ギターはそれができません。ギターは、ただ「ド」→「レ」と弾くだけでも、へたな人は音が切れてしまい、歌うようには響きません。人の声はまったく切れ目無く音階を滑らかに上下できますが、ギターはそれ自体が難しいのです。 ですから、人が歌っているように、切れ目無くメロディーがつながっている演奏であれば、一応基本はクリアです。この基本ができて、更にアクセントの位置・強さ、強弱の加減、速度の微妙な揺れなどが、まるで人が歌っているように表現できていれば、「良く歌えている」という評価になります。 特にギターは「完全楽器」と言って、一台の楽器で、音楽の三要素である、「リズム」「メロディ」「ハーモ二ー」のすべてが表現できます。言葉を換えると「表現しなければならない」のですから大変です。 刻々と変化する伴奏の和音を弾きながら、そこにリズム表現も加えたうえで、その上でまるで別人が弾いているかのように(二重奏かと勘違いするほどに)メロディーが歌えていれば満点の演奏と言えます。 メロディーの単旋律だけでもキレイにつなげるのが難しいのに、それに伴奏和音、リズムも表現しながらということですから、フルートやバイオリンに比べると、「歌うように弾く」のはとても難しいのです。 ですから、特にギター演奏のときには、「もっと歌うように弾きなさい!」という指導が強くなされたり、今の演奏は「よく歌えていた素晴らしい!」というように、「歌うような演奏」にこだわります。