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パンズラビリンス
パンズラビリンスの答え。(未見の方は完全ネタバレになってしまうので読まないでください)こんなことにひとつの答えを見出そうとするのは、とても野暮だと思うのですが、他にご覧になった方の解釈が知りたいので宜しければご回答ください。 1.恐らく一番王道の答えとして、全ては夢も希望もない現実に生きるヒロインの見たはかない夢だった。 (アンハッピーエンド) 2.もう一つは、地下の世界は本当にあって魂だけの存在(地上の世界での死)になることで、ヒロインは地下の世界に帰ることができた。(ハッピーエンド…?) 3.あと一つが、物語のタイトルの通り、全てはパンの創った迷宮(まやかし)。パンだけは実在するが死神の様な存在で、少女に幻影を見せて命を奪うのが目的。(女中が『パンには気をつけろと親に言われたわ』とヒロインに言っていたのと、石碑に刻まれたパンが女の子と赤ちゃんを捕らえているような絵がすごくひっかかり…) 辛く悲しみに溢れた現実社会を風刺した作品には違いないと思いますが、それも踏まえて私は3かなと思いました。でも3だと救いがない… ※最後に「少女がこの世に残したもの、気をつけていれば見つけられるはず」のものとは一体なんでしょうか?
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というか、彼女の 不幸な 状況 というものは、弟の 出現と ともに 徐々に、そして 急転 直下に もたらされて きた ので あって、そういう とき、このように 幼い、けれども 物思いに ふける 当事者としては、弟の せいで、と 考えて しまったり、そうで なくとも、母親の 関心の 注がれる 弟に 嫉妬したり、恨んだり しそうな もの ですが、そうは しなかった。 そして 最後の 場面では、恐怖や 混乱の あまり、弟を 取り 落としたり、置き 去ったり、少なくとも、盾に したり した としても 仕方の ない ような 状況 だった のに、そう せず、自分 自身の 心の 内なる パンの 囁き から も、目の 前の 義理の 父親の 狂った 眼差し から も、必死で 弟を -- 自分を、でなく -- 守ろうと した、その 勇気には 頭の 下がる 思いが しました。 自分の 王国を 担うに 相応しい、最期 だった かと 思います。 話は 違う の ですが、悲し 過ぎる とき には、 『ミラー マスク』 『モンド ― 海を みた ことが なかった 少年』 『フォール 落下 の 王国』 などを ご覧に なったり して、立ち 直りましょうね。
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- hazar
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弟への 愛、というか、自分の こと よりも 人の ことを 思い遣る、弱い者を 助けよう とする、願い、必死の 祈りの ような もの では。 その さなかに 亡くなった ので、-- パンも それが 最後の 試練でした、という ような ことを 言っていた かと 思うの ですが、-- 少女が 思い描けるような かたちで、-- 不思議な 国の 王女に なって -- 短い 人生を 終えた 魂が 安らかに 救われた のでは。
- multi_pon
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パンズラビリンス、良い映画ですね。 選択肢とはちょっと違うのですが、(あえて言うなら1番目の選択肢かな) 一連の不思議な出来事は少女が辛い生活を逃避するかのように作りだした想像の世界だったのではないでしょうか。 子供って、小さな花や森を見てそこに妖精や怪物を想像したり、壁の穴を見て ストーリーを考えたりしますよね。そんなふうに少女もその想像の世界だけが 唯一の救いだったのかなと思うんです。 ただ彼女が想像した世界はファンタジーではなく、内戦がもたらした残酷な現実と 義父との関係が影響しているのか不気味な世界。 それでも少女はそんな不気味な世界に引きつけられていくわけですね。 こんな残酷な異界よりまだ現実世界の方がマシ…と思いこみたかったのでしょうか。 「少女がこの世に残したもの、気をつけていれば見つけられるはず」は気づきませんでしたが(泣) もう一度観たくなりました。
お礼
ご回答ありがとうございます(^^)確かに全て少女の想像の産物の線が強い気がしてきました。 冒頭の虫が登場したシーン。普通に考えて大きめのナナフシにしか見えないのに、ヒロインは輝いた目で妖精かと尋ねます。ここでかなり想像力豊かな子だとわかり、更に母親に「妖精を見た」と伝えたことで自分の空想を現実のものにすり替えてしまう強い空想癖の持ち主なのかしらと想像できます。ってことはこの後起こる全ての不思議な出来事も…?となりますよね… この映画っておとぎ話にみせかけて、実はすごく現実的で残酷なおはなしなのでしょうかね。切ないです。
お礼
悲しいけど美しく素敵な解釈にまたウルっときてしまいました。 私は全く思いもつかなかったのですが、パンがオフィリアの内なる声とは… 確かに最後にパンが「この子の為に母は命を失ったのに」と弟をナイフで刺そうとするシーンは、オフィリア自身の心の闇でもあり、その葛藤を表していたように感じます。 地底の幸せな世界は少女の心の中に確かに存在し、絶望の中で死んでいったのではないのが救いですね。 弱く無垢な者が犠牲になることで世の非情を訴えるのは「フランダースの犬」「火垂るの墓」「マッチ売りの少女」とも似ていますね。 ちょっと悲しくなってしまったので、ご紹介頂いた3つのタイトルを観て前向きになって頑張ろうと思います。 本当にどうもありがとうございました。