必要です。
反対派の人は、すぐ他の方法、たとえば水力、火力、風力、潮力などと言いますが、残念なことに、これらの方法では必要なだけの電力をリーズナブルなコストと方法では到底得ることはできません。
たしかに、東京電力・福島第一原子力発電所のトラブルはまだまだ技術的な問題が未解決のように見えますが、そう見えてしまうのは、とかく面白おかしく大袈裟に煽り立てるマスコミの報道姿勢に惑わされた結果。現実には原子炉の核融合のシステムには今日ほとんど完全なまでにトラブルは発生しません。そうではなくて、今回のトラブルは副次的な装置の不作動やシステムの不備によって起きたこと。
電力の切断と冷却システムやポンプの不作動などという副次的なシステムのトラブルは、本来しっかり予測できることですし、あらかじめフェイルセーフを考えておくなどということは必要なこと。ですが、国家予算などの壁もあって、現実にはまだまだ完全とは言えない、それは事実。ですが、少なくともこれまでの大地震程度であればそれで十分すぎるほど大丈夫たったのです。
だからこそ、声を大きくして言いたいのです。
たまたま1,000年に一度の、予測もつかない規模の災害が発生した。そして、それによって、副次的なシステムに不備が発生した。だったら、最初からそこまで予測して完璧にしておけばよかったじゃないか…、そういう気持ちも分かります。
ですが、そうした考え方は、別の分かりやすい例で言うなら、思わぬビルの崩落事故でいつの日かクルマがペチャンコにツブされてしまうかもしれない、だから、クルマはすべて戦車かブルドーザーなみに補強しておくべきだという意見と同じこと、はっきりいえば、そこまでは滅多にあることではない、だから、そこまでは必要がないとしてすべてを構築する、そのかわり、常識的な範囲を超える不測の事態に対しても、その対処はしっかり解析し、可能な限り対策方法を盛り込んでおく。こうした考え方が今日の技術的な考え方であり、ただ今、あの原発で行われている対処なのです。
つまり、今回のトラブルも起こるべくして起きた。だが対処の方法はよく分かっているし、沈着にそれを遂行できている。そして結果も予測の範囲にある。要は上手く行っている。ただし、その操作によって、ごくわずかな放射能が大気に放散されるのは致し方ない。
つまりはこういうことです。ですから、そら見ろ、やっぱり原発は危険だと言うのは、あまりにも早計で短絡的。
すくなくとも核融合部分についてはもうすでにかなりの安全性が確保できている段階にあるのですから、あの福島第一原子力発電所の中で、今実際にどういったトラブルが今問題になっているかを正確に理解できないまま、やっぱり原子力は怖いというのは大変愚かな発想だと思います。
ここでさらに、はっきりさせておきたいことは、福島の原子力発電所の中で起きているトラブルは、かのスリーマイル原発のメルトダウンとも原理の上で違いますし、チェルノブイリのようなずさんな核融合原理とはまるで違います。ましてや原子爆弾などと同じ感覚で今日の原発を考えるのは、はっきり言って間違っています。
〇〇シーベルトの放射能が検出された…などと枝野官房長官もあまり詳しい知識がないまま発表、それをまた、なにも知らないマスコミが「放射能が漏れた、さあ大変、やっぱり…」とはやし立てる。
ですが、やや高い数値を示した、その理由はとうの現場技術者にとっては先刻ご承知の結果であって、しかも、それほど人体に影響を与えるほどの数値ではないことを誰も語らない、だから一般国民はマスコミの扇動に乗せられて恐れてしまう。
でもまあ、それだけで「原発に対する不安が現実のものになってしまった」と思ってしまう人は病院のレントゲン室などには絶対入らないほうが、いえ、近づかない方がいいでしょう。