8年前から韓国への小旅行をはじめ、ここ3年はソウルに住んでいる者です。お役に立てるかは分かりませんが、回答してみます。
まず期間ですが、皆さんがおっしゃるとおり、ソウルだけなら2泊3日でも十分に楽しめると思います。以下に「私なら初めての来る友人をこう案内する」というプランを書いてみますので、参考になさって下さい。
半日コース(1) 故宮・博物館・仁寺洞 -------------
景福宮
李氏朝鮮の政治の中心で風水上ソウルのもっとも良い位置にあります。総督府が壊されて、昔の建物が復元されている最中のところもあり。
国立中央博物館
歴史(古代~近世)や美術史がお好きな方はどうぞ。
国立民俗博物館
現代の民具ではありませんが、中央博物館より柔らかい感じの展示。
(以上、すべて景福宮内にあります)
仁寺洞通り(インサドン・コルモク)
もともと寺の門前町で、骨董品や書道の道具を売る店がならんでいたところに、90年代半ばから伝統的な素材やデザインをあしらった色々な物品を売る店が入り再開発され、今では人気のデート・コース。ショッピングにピッタリです。景福宮と鐘路の間を結ぶ通りです。
半日コース(2) 旧市街(鐘路・明洞) ---------------
植民地時代には、鐘路(ジョンノ)の路地裏が韓国人の繁華街で、明洞(ミョンドン)が日本人の繁華街でした。明洞は、韓国人の友人いわく「あそこは今でも日本だ」と言うほど日本人観光客だらけで、日本語が当たり前のようにあふれています。歩いて20分くらいの距離です。
深夜コース 東大門市場・南大門市場
東大門市場(トンデムン・シジャン)
韓国の既製服の集積基地。かつては地方から商人たちが深夜2時頃に買い付けに来たので、今でも夜中が一番にぎやかで安いです。ただし、ブランド物がお目当ての方は×。鐘路から歩いて行くことも出来ます。道路に沿って東に20~30分ほど行けば、派手なネオンやレーザー光線が光る大きなビル群が南側に見えてきます。
南大門市場(ナンデムン・シジャン)
最近はメッキリ活気を失っていますが、服飾ばかりになった東大門市場と比べ、こちらは生活雑貨や食料品なども豊富。明洞からソウル駅方面(南南西)に30分くらい歩いていくことも出来ます。
二つの市場の間には、大手ファッション・ビルの無料送迎バスが深夜でも30分間隔で走っています。
以上は日本人観光客の定番コースですが、こんなのも割と楽しいものです。
番外編(1) 新村の学生街めぐり -------------------
地下鉄2号線(緑の線)に乗って旧市街から20分ほど行けば、延世大・梨花女子大・西江大・弘益大という韓国のトップ・クラスの大学が集まる学生街、新村(シンチョン)があります。
駅から延世大に続く道はいつも若者で賑やかですし、両サイドの路地に入れば学生たちが集まる色々な店があります。
新村駅から一つ手前の梨花女大駅から梨花女子大に向かえば、若者向けの婦人服や小物を売る店が集まっており、いつもソウルの女の子たちがいっぱい集まっています。
番外編(2) 江南めぐり ---------------------------
日本人はほとんど観光に行きませんが、ソウルの街は旧市街中心の「江北」と、漢江の南の「江南(カンナム)」に分かれていて、特にソウル市の南西部を中心に「江南ファッション」と呼ばれるちょっと違った流行があります。
地下鉄2号線の江南駅はその中心地で、旧市街とは違った繁華街があります。
地下鉄2号線の三成(サムソン)駅には、コエックス・モールという、とてもオシャレな総合アミューズメント・モールがあります。
地下鉄2号線の新川(シンチョン)駅周辺には、美味しい韓国料理のお店が集まっています。韓国には珍しく行列が出来るお店なんていうのも幾つかあります。
他にも、ガイドブックには載っていないソウルの魅力はたくさんありますが、まずはこんな感じで如何でしょうか?
物価は日本とあまり変わりません。韓国の物価が上がり、日本の物価が下がった結果というところです。交通費と食費(外国人狙いの店以外)は安く、特にタクシー料金は初乗りが通常160円(2km)、深夜190円(同)程度でソウルの端から端まで行っても2.000円くらいです。ボッタクリや乗車拒否が気になるなら、黒くて「Delux Taxi」と書かれているのに乗って下さい。初乗りが300円(3km)と高めですが、深夜料金もなく、模範的です。
なお、ソウルは北海道より寒い時もあります。ジャケットやフリースなどを一枚お持ち下さいね。楽しいご旅行を!