>「アナログ対応」のほうが多用なサービスに対応していると思うのですが、月額利用料金は「ISDN64対応」のほうが高価です。
アナログ回線は、エジソンによって電話が発明された古い技術ですが、高度な知識も不要であり、利点は料金が安いし、ADSLにも対応します。
そして、古く、安い料金のところへ、いろいろな付加サービスをオプションを用意するので、多用なサービスに対応に見えるだけです。
この古い技術のアナログ回線へ、アナログ回線で使っていない周波数帯を使用したADSLも利用が可能です。
(ADSLは、雑音や距離に影響を受けやすい為、ADSLの通信は品質が保証されない→ベストエフォート)
それに対して、ISDN回線は、昭和後半に開発され技術で、1つ回線に(銅線の電話線に)どうしたら、多機能なサービスを提供出来る回線です。
● ISDN回線の特徴(アナログ回線と比較)
・回線エラーが発生しない(発生すると、すぐエラー表示)。
・電話の音質が低下しない(つまり,伝送損失が低下しない。人間が聞こえる音声帯域の3.4キロいっぱいまで通信可能。交換所から遠くてもOK)
・低速(64kbbsを保証)だが通信が安定する用途に好まれる(警報監視、銀行等のオンラインの予備回線)。
・通信の多重が出来るので、「2回線分+低速データ通信」が可能。(専門的には2B+Dのチャンネル)
・いろいろな付加サービスの多重ができるので、アナログでは出来ない高度な付加サービスが可能。
等々
このISDNの技術を、世界標準にしようとしましたが、ちょうどADSLの技術も発明と重なりました。
ADSLは、既設のアナログ設備を利用出来て、ADSLのインタネットの高速化や、アナログの利用しやすい低額料金や、技術的に簡単で扱いやすい等で、ISDN回線が太刀打ちできずに、ISDNの契約は減少傾向です。
そして、SDNは、おいてきぼりの感があり、日本独自の技術の様な「ガラパゴス」状態となっています。
ISDNは、決して忘れられた技術ではないと思います。
(高速インタネット+電話の利用で、コストを比較するなら、ISDNはダメです)
現在でも、電話の品質や多用なサービスを重視する企業なら、ISDN回線を契約します。
また、ISDN回線を発展させて、ひかり回線・同軸回線・無線回線を企業に引き込んで、ISDN回線を23回線とか24回線を多重化させています(23B+Dの回線、または、24+Bの回線)。
電話については、ISDNのほうが、アナログ回線より肉声に近づきます。
FAXについては、高速FAX(世界規格のG4規格)が使用可能です(ただし,FAX機がG4機能を内蔵)
・G4規格とは・・・
市販のFAXはG3規格で、A4のふつうの文書で約30秒くらい。
G4なら新聞の大きさや、文字数でも30~40秒秒くらいで、微細な線・文字もきれいに通信可能→設計事務所で設計図の通信に好まれる(もちろんA4の文書の通信も可能)
チョット専門的になっちゃいましたね。
一般家庭や、中小事業所では、「電話やFAXの品質重視」で、電話回線でインタネットをしないなら、ISDNを薦めます。
電話回線でインタネットを希望なら、ISDNはダメなので、アナログ回線+ADSLのほうを薦めます。
電話回線でインタネットを希望し、ADSLより高速・安定なら、ひかり電話を薦めます。
お礼
ご回答いただき、ありがとうございます。 v-v-v-さんが一体何者なのだろうかと考えてしまうぐらい非常に専門的でわかりやすい内容でした。ISDNは決して時代遅れというわけではなく、要はそれを利用する需要があまりないということですね。ただ、それを利用している人たちにとっては有用なサービスであり、必要なサービスであるということですね。 大変よく理解できました。ありがとうございました。