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CIDとOCFについて
最近『CID FONT』と『OCF FONT』という言葉を耳にしますが、それは一体何?どういう違い?そして、その目的は一体なんなのでしょう? 解る方、宜しくお願いします。
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すいません先に断っておきますが長いです。これでも削ったんですけどね(/_-) さて、CIDは現在、細分化されモリサワから販売されているものにNew CIDというのがあります。 ■OCFフォント (Original Composite Font) …従来からの形式のPostscript Type1フォント。現時点で出力環境はこれが一番整備されていますが(印刷会社や出力センター、デザイナーの所有率が高いので、このフォントが出力できないところは滅多にありません。)モリサワのOCFフォントは2000年2月で販売を終了し、サポートも2001年7月末までとなっていますので今からモリサワのOCFフォントを入手することは出来ません。 ■CIDフォント (Charactor IDentifier)/正確にはCID-Keyedフォントフォーマットといいます。…OCFに替わる新フォーマットで、印字速度が早い、字詰めの情報を持つ、エンコーディングを切り替えるなどの利点があります。ただし、モリサワ書体ではMacintoshのフォントフォルダー内に同一書体のOCFとCIDを混在させることはできません。(どちらかに統一しておかないと思わぬ落とし穴に見舞われます。)ただし、ほとんどの場合他社製品はOCFとの混在とPDFファイルへの埋め込みは可能です。フォントワークス書体も現在では書体名が変更されたためOCFとの混在は可能になりました。 ■New CIDフォント…前述のCIDの特長に加え、アウトライン化が可能、PDFファイルへの埋め込みが可能、OCFフォントとの共存が可能などの特徴をもつモリサワ社から発売されたフォント。便利なように聞こえますが、Postscriptレベルの関係で古いPSプリンターでは対応できない(というか、インストールしたらブッ壊れることがある)ので、導入時には注意が必要です。 ※一部のメーカーから発売されたフォントで起こるトラブルですが、同一の書体でもOCFフォントを使って作られたデータをCIDフォントがインストールされたMacintoshで開くと、カーニングがずれたりリフローしてしまう可能性があります。制作側でCID環境を整えたとしても外注先の出力機がOCF環境なら社内校正と同じ出力結果を得られないというトホホな事態が発生することもあります。また、過去にOCFフォントで作成されたデータをCID環境下で流用した場合も同じことが言えます。詰め組みデータをフォント自体が持っており、しかもこう解像度出力対応など魅力的な部分も多数ありますが、関連する業者間でフォントの整備(CIDの受け入れ体制)が整うまでは字詰め情報の部分には注意が必要です。詰めを使わなければ結構平気なんですが、それだとあまりにも不細工ですしねぇ。困ったもんです。 なぜCIDフォントが作られたかは、例えば通常使用しているアプリケーションであれば、定期的にアップグレードがあり、ソフトウェアの仕様を変更することが可能ですが、フォントを定期的にアップグレードすることは作成した文書の互換性などを考えると実質的には不可能です。 とはいえ「フォントにこんな機能が欲しい」「外字が便利に使えないか」「WindowsとMacintoshでファイルのやり取りを行いたい」などフォント自体を改良しないと根本的な解決に至らない要望もあるため、それらの要望やテクノロジーの進化にも耐えうるフォントの開発を開始した結果がCIDフォントです。 CIDフォントは「CMap」と呼ばれる符号化方式=文字コードをフォント本体とは別に持つことができるので構造が複雑で拡張性に乏しいOCFフォントに対してシンプルなファイル構造と優れた拡張性を持っていると言われていますが、利用者側のメリットは主に5つあります。 一つ目はファイルの構造をシンプルにしたことにより、画面描画および、印字速度が向上します。 二つ目は従来のOCFフォントに比べ、ファイルサイズが約10%減少しているため、特にデザイン業務や出力業務のために多数のフォントをインストールしなければならない場合にはファイルサイズの減少は大きなメリットです。 三つ目は解像度制限の変更。従来OCFフォントでアドビが販売していたモリサワ書体には600dpiまでのプリンタにインストールできる低解像度版と、それ以上の解像度用に高解像度版がありましたが、CIDフォントでは低解像度版の解像度制限が600dpiから1200dpiまでに引き上げられました。この変更により最近需要が拡大しつつある800~1200dpiのレーザープリンタなどへも低価格の低解像度版で対応できるようになりました。 四つめは、今まではすべてをフロッピーディスクで供給させれていたものが(そーなんよ。ものごっつぅ面倒やったんですわ)ほとんどCD-ROM版になりました。 最後は「CMap」というデータをフォントに持たせることで、文字配列(コードへの割り当て)を管理 できるようになり将来的に文字の配列が変更された場合にも、このCMapファイルを追加したり変更することにより、何種類もの違う文字セットやエンコーディッングに対応できるようになりました。従来のOCFフォントの場合、このような変更を行うためには、フォントデータをすべて入れ替えなければなりませんでした。しかしCIDフォントではCMapファイルだけで対応可能なため、これらの変更に対応するための時間やコストを大幅に削減することができます。
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まず、CIDというのはadobeが開発した(?) 「Character Identifier」という文字識別子を使った フォントだそうです。でOCFというのは「Original Composite Font」の略だそうで、こちらが今まで 使われてきたものだと思います。 で、両者の違いですが、CIDフォントは,OCFフォントと 比べてフォントデータやファイル構造がシンプルなため メモリの消費が少なく文字アウトラインのラスタライズ が高速化されるようです。また、「インストールが容易」 「タイポグラフィ機能としてフォント自体が文字詰め 組み情報と字体置き換え機能を持っている」などの 特徴もあるようです。 まぁ、CIDのほうが「新しくてより良いもの」って事な んじゃあないでしょうか(^^;
お礼
ありがとうござました。 とても解りやすかったです。 でもCIDになったら、最初は面倒で大変そうですね。
お礼
ありがとうございました。 とても詳しく、大変勉強になりました。 これで、完璧わかりました。 お手数をかけたようで、心から感謝します。