>> 同軸デジタルは10m引き回しても劣化しないのでしょうか //
きちんとシールドされたインピーダンス75オームのケーブルを使えば、10m程度なら何ら問題なく引き回すことができます。
ただ、10mの「同軸デジタルオーディオケーブル」が店頭で販売されているかどうかは、別問題です。個人的には、家電量販店レベルだと5m程度までしか扱っているのを見た記憶がありません。
この場合、テレビ用のアンテナ線で代用しても構いません。両端に「F型接栓」というプラグが付いているものを選び、「F型接栓←→RCA端子」の変換プラグを付ければ、そのまま「同軸デジタルオーディオケーブル」として使えます。太さは4Cくらいで十分でしょう。
>> 仮に「劣化」すると仮定し、デジタルデータはどの様に劣化するのでしょうか //
デジタル信号は、単純化していえば「スイッチがONかOFFか」の違いだけで構成されます。たとえば、モールス信号は「ツー(長音)」と「トン(短音)」の2種類の組み合わせで「1つの文字」を表します。
たとえば、「トン・トン・トン」はローマ字の「S」、「ツー・ツー・ツー」は「O」を表すので、「トン・トン・トン/ツー・ツー・ツー/トン・トン・トン」と送れば、「SOS」となります。これが、伝送の過程でノイズが混入し、「トン・トン・ツー/ツー・ツー・ツー/トン・トン・トン」になってしまうと、「UOS」になってしまいます。
デジタルで「劣化する」とは、このように信号の意味内容が変質してしまうことを意味します。たとえ信号レベルが微弱になっても、それが「トンかツーか」区別できる限り、必ず正しい答えが得られます。
>> そもそも音楽のデジタルデータ(リニアPCM)とはCD読み取りと同じロジックで、11Tで転送し、C0エラー訂正をDacで行ってるのでしょうか。それとも全く異なるロジックでしょうか。 //
PCの光学ドライブがCDのオーディオデータを読み取る段階では、基本的に、CDプレーヤーの読み取りと同じです。なぜなら、CDプレーヤーにしろ、光学ドライブにしろ、CDDAという規格のディスクからデータを読み出すためには、CDDAの方式に準拠しなければならないからです。
したがって、エラー訂正は光学ドライブ(及びそれを制御するソフトウェア)の仕事であって、DACの仕事ではありません。これは、CDトランスポータとDACの関係と同様です。すなわち、DACは、ただ単に受け取ったデジタルデータをアナログ音声信号に変換するだけで、エラー訂正は行いません。これはDAC自体の話なので、送り出し機器がPCであるかCDトランスポータであるかによって変わるものではありません。
また、リニアPCMというのは、アナログ音声信号をデジタル化するときの方式であり、読み出しが正確である限り、CDに記録されたリニアPCMデータと、PC上にファイル化されたリニアPCMデータは、一致します。
11Tというのは、おそらくピット長の話をされていると思いますが、これはリニアPCMデータを光学ディスク上に記録するための規格の話であって、リニアPCM云々とは次元の異なる話です。
お礼
大変勉強になりました。ありがとう御座います