ノーマライズ処理の結果だと思います。
CDは、一曲ごとにノーマライズ処理をします。
ノーマライズというのは、解かりやすく言うと、その曲で一番盛り上がって音量が出る部分で音割れがしない様に出だしの音量を設定することです。
クラシックなどはもっと極端になります。オーケストラの場合、ボリュームレンジがとても広いので、弱い音の部分と強い音の部分との音量差が極端です。しかし、リミッターなどを使って、音量を平準化するわけには行きません。指揮者の意図によって強弱が付けられているものを、CD製作のディレクターが細工をすることは許されません。そのためクラシックの場合は出だしが聞こえないほどに小さい音のものがあります。しかし、クライマックス部分では、音割れ限界の音量になるので迫力があります。クラシックの名曲集などでは、オーケストラの名曲のあとにフルートやバイオリンの名曲ソロが並んで録音されているものがありますが、フルートやバイオリンはボリュームレンジが狭いので、出だしの音量がとても大きく感じます。
ポップスの場合、リズムに乗って聞かせる曲は大体ボリュームの変化が少ないので、クラシックのフルートソロの曲のように、出だしからかなりの音量で録音されています。しかし、バラードは、「聞かせどころ」があるので、その部分で感動を与えられるように、出だしは小さな音で始まり、クライマックスで目いっぱいの声量に持っていって説得力を出していくというのが常套手段です。このクライマックスで音割れしないように録音すると、どうしても出だしや曲の最後は小さな音になります。
お手もとのCDのバラード調のものをよく聞くと、クライマックスで目いっぱいのボリュームに鳴っていませんでしょうか?
出だしでボリュームを上げると、曲のクライマックスでは音割れ寸前まで大きな声になっていると思いますが、これに気が付かないだけではないでしょうか?バラードの場合、クライマックスを過ぎると、また静かに収束させるというのが普通の作り方なので、次のトラックがリズムに乗った曲だと、すごくボリュームが大きく録音されているような気がします。