そのアプリケーションの機能を、「ユーザーが指定した手順通りに実行する」機能を、マクロと言います。
たとえば、10枚のシートすべてに罫線を付ける作業をしなければならないとき、手作業でやると時間がかかりますが、1枚のシートに罫線を付ける作業をマクロで記録しておけば、シートを切り替えて、そのマクロを実行するだけで、簡単に罫線が引けます。
初期のマクロは、キーボードのエミュレーションをする、キーボードマクロが主流でした。キー入力を記録し、それを繰り返し再現できるのです。まさに、ユーザーの手作業での入力を肩代わりするわけです。
そのうちに変数が使えるようになったり、FOR~NEXTなどの繰り返し命令が使えるようになったりと強化され、今ではプログラム言語と変わらないほど多機能になりました。
プログラム言語との違いは、そのアプリが起動していないと使えないことです。あくまで、そのアプリを強化するものなのです。実際にマクロを実行してみればわかりますが、目に見えない誰かが、ユーザーに代わってアプリを操作しているように見えます。
ためしに下のようにしてみてください。かけ算九九の答えがすべて表示されます。
(1)エクセルを起動
(2)Alt+F11キーを押す。
(3)挿入
(4)標準モジュール
(5)モジュール1に下のコードを入力(コピーする)
Sub kuku()
Sheets(1).Select
For i = 1 To 9
For j = 1 To 9
Cells(i, j) = i * j
Next j
Next i
End Sub
(6)F5キーを押す。
(7)実行
(8)エクセルに切り替える。