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森高千里さんの詞はどのようなところが画期的だったのでしょうか?
若者なので大昔の歌や森高さんに関してあまり知らないのですが、 吉田拓郎さんは 「我々ミュージシャンが、今まで何十年もの期間をかけて作り上げた詞の世界観を、 森高が一瞬で破壊してしまった。」とおっしゃっているみたいです。 昔の歌詞と比べどのようなところが画期的だったのでしょうか? また、他にも独特な詞を書く人をご存知でしたら教えてください。
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森高千里が画期的だったのは 決して歌詞だけではなかったと思うのですね。 今は女性のアイドルでも割と平気で 恋愛体験とか下ネタとかを隠さず語るじゃないですか。 昔は、アイドルはそういう話をしちゃイケナイと 思われていたし、実際言われてもいたんですよ。 アイドルはトイレにも行かないし オナラもしないことになっていたんですよ。 要するに、アイドルというのは そういう虚構の世界の存在だったんです。 そういった虚構を意識的に逆手に取って 画期的な成功をおさめたといわれるのが森高千里です。 とはいえ、最初はマニアックな評価だった、というか B級扱い、キワモノ扱いでした。 まあ、唄も上手くはなかったし、ルックスも並でしたからね。 だから、最初は、脚とコスプレを売りにしたんです。 CDの初回限定に40ページぐらいのブックレットをつけて それがほとんどミニスカ写真集みたいなノリで それがプレミアついた、みたいな、最初はそんな人気の出方。 まあ、今でいうAKB48みたいな、そんな人気だったと思ってください。 ああいった(AKB48みたいな)、確信犯的なB級路線を 最初に成功させたのが森高千里なんだと思います。 さて、なぜ森高千里の歌詞が注目されるか?といえば そんな「つくられた確信犯的なB級路線アイドル」の彼女が セカンドアルバムから歌詞を自作し始め やがてほとんど全ての曲の作詞を手掛けるようになり B級コスプレアイドルかと思っていたら 意外と出来る子なのね、といった評価が出てきます。 で、これがなぜ吉田拓郎をもって「我々ミュージシャンが、 今まで何十年もの期間をかけて作り上げた詞の世界観を、 森高が一瞬で破壊してしまった。」と言わしめたか?と言えば 多分、吉田拓郎のいう ●我々ミュージシャンが、今まで何十年もの期間をかけて作り上げた詞の世界観 というのは、換言すれば、男の世界観、男の美意識、男の願望なんだと思うのです。 アイドルはトイレに行かない、なんてのは 男社会の言い分なんだと思うんです。 演歌で歌われる女・・・例えば「北の宿」の 「着てはもらえぬセーターを、寒さ堪えて編んでます~」なんて 男に尽くす、耐え忍ぶ女性像、なんてのは 男の願望であり、演歌歌手やアイドル歌手の女性は そういう女性を演じていたわけです。 だから、ある日突然、B級アイドル歌手が自作の作詞で 「私がオバさんになっても本当に変わらない? とても心配だわあなたが若い子が好きだから」 と、オジさんの本音をズバリ突いてきたので 「一瞬で破壊されてしまった」と驚いてしまったのでしょうね。 去年、でしたっけ?小倉優子が 「こりん星なんて嘘です」 「大人顔になってきてブリッ子キャラが厳しくなってきた」 と、バラエティ番組で突然「本音トーク」してウケてましたが まあ、あのインパクトをもっとデカくしたモンだと思って下さい。 それまで女性ならではの視点で恋愛を歌うミュージシャンといえば ユーミン(松任谷由実)ぐらいしかいなかったと思います。 ユーミンは既に巨匠でしたからね。 当時は拓郎より、ずっとずっと売れていた。 そこに、そのポジションに、突然、森高千里がやってきた これは当時の私もかなり驚きました。 その後、森高はミニスカートを履かなくなり ドラムも自分で叩くようになり 同世代の女性に最も共感されるミュージシャンへと変身し 結婚し、惜しまれつつも主婦業に専念しました。 はい、ご察しの通り、私はリアルタイムで森高千里ファンです。
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- Hotaruz013
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自分が思ったこと、感じたことを詞に載せてストレートに表現してるからだと思います。 それが聴いている多く人からとっては普段何気なく思っていることを表現してる 要するに「共感」できる詞だったからではないでしょうか? 「共感」できる詞を書く人で有名なのは浜崎あゆみさんもそうです。 自分の暗い過去を歌詞に綴ったことで多くの若い男女から支持を得り、21世紀(2009年現在)もっとも売れた歌手にまでなりました。 例えば「本当に大切なもの以外すべて捨ててしまえたらいいのにね 現実はただ残酷で」 とか「いつも強い子だねって言われ続けてた 泣かないで偉いねって褒められたりしていたよ そんな言葉ひとつも望んでなかった」 とか共感できるでしょう? 森高千里さんも普段の何気ない日常を歌詞に綴ったから多くの人の支持を得たのでしょう。 吉田拓郎さんがそのような発言したのは、自分も「共感」を得たからでしょう。 自分も「共感」を持てる詞を書きたかった。自分が最初に書いとけば売れたのに、と悔しくて嫉妬してしまったんじゃないんですかね? ただ誰が聞いてもちょっと気分が悪くなる発言ですが・・・。 それを踏まえて発言して欲しいものです。
お礼
ありがとうございました!
- EFA15EL
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歌詞の世界がとにかく日常であり私的であったこと、でしょうね。 それまでのミュージシャンはスタートは日常でもその中に普遍的なメッセージであったり哲学であったり文学性みたいなものを埋め込んだものですが、彼女の歌詞にはそれがほとんど無い。それこそ日記みたいな内容をそのまま歌詞にしてしまった感じ。 もちろんそれまでにも無意味でナンセンスな歌詞というのは存在しましたし、ヒット曲だってあります(秋元康なんかはそういうの得意ですね)。でも、彼女の様に等身大を描き、共感を得る様な作品はほとんど無かったということでしょう。 他に独特の歌詞を書く人… 有名どころで言えば桑田さん(サザン)。仮歌をでたらめ英語で歌い、音感優先で日本語を嵌めて行くので一見意味不明な歌詞や造語がバンバン出て来ます。 甲本ヒロト。彼の特徴は内容ではなく音への乗せ方。本人は滑舌が良い方ではないのですが、まるで素人のように音符に1文字ずつ乗せて行くので非常に聴こえやすいはっきりとした歌になっており、それがメッセージ性を強める効果を生み出しています。 中村一義(現100s)。初期の作品に顕著ですが、「ぇ」「ぁ」といった母音の小文字を多用している上に内容が思想的と言うか哲学的と言うか散文的というかとにかく変。それでいて歌詞をじっくり読んでみると世界観が見えて来るのが不思議。 稲葉浩志(B'z)。彼もまた日常的な言葉を巧みに織り交ぜるのが上手いミュージシャンです。ロック的なかっこいいフレーズを敢えて外して日常語に置き換える事で成功している例ですね。 ぱっと思いつくのはこの辺ですかね。
お礼
ありがとうございます。 なるほど。参考になりました!
「私がおばさんになあったら♪」 よく分かりませんが、今までにないという感じがわかりますよね。 日常的に女性が普通にいだくような気持ちをサラッと曲にのせるところが印象的です。
お礼
なるほど。参考になりました。ありがとうございます。
お礼
そうだったんですか! 具体的にご説明頂き分かりやすかったです。 当時、そんな時代だったとは知りませんでした。 ありがとうございました。