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スペインのピアノ曲
ピアノと言えば,まず,ベートーヴェン,ショパン,リスト,ドビュッシー,ラベル,バッハ…等の名が挙がって, グラナドス,アルベニス,ファリャとなると,名が出る順位はずっと後になってBランクのイメージがあります。 スペインの作曲家のピアノ曲はBランクのイメージがありますか。 上手な人が発表会でグラナドスを弾くのは,もったいない…(もっと難しいものも弾けるのに)というような こともあるようですが,技術面でのアピールでも,何か物足りないのでしょうか。
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こんにちは。 スペインのピアノ曲とは また随分難題ですね(汗) このご質問に回答させて頂くと 私の知識のなさを更に暴露する事になるのですが(爆)日頃お世話になっているhikipapaさまのご質問にはいつも無理矢理回答させて頂くのが常ですので 今回も笑ってお付き合い下さいませ。 完全にピアノに関しては独墺系のクラシックで育った事もあり スペインのピアノ曲に興味を持ったのはかなり歳を重ねてからで ご質問にも挙げていらっしゃる アルベニス・グラナドス・ファリアくらいしか心当たりもありませんし(汗) 今の音大の事情がどうなっているのか全くわからないですが 私の時代は独墺系・ショパン・フランス系が主で スペインのピアノ曲をレッスンで取り上げる事も ほとんどなかったですね。『 好きなピアノ曲を言って下さい』と言われて 真っ先にスペインのピアノ曲を挙げる方は非常に少数だと思います。う~ん。上から数えるとすれば やはりBクラスという印象は私も持ってしまいますね(スパニッシュピアノが大好きな方!ごめんなさい) 発表会でグラナドスを弾くのは…という点は おそらくグラナドスで知名度が高く人気のある曲が スペイン舞曲集の『アンダルーサ』もしくは『演奏会用アレグロ』だと思いますが この2曲は難易度的にショパンやリスト・ラヴェルなどの難易度の高い曲と比較すると かなり易しいものなのでテクニックを披露したい方が発表会で弾くのはもったいない感じがするのではないでしょうか。 アルベニスの『イベリア』は難曲中の難曲と言われていますが 知名度はどうでしょうね。 私は近年?北欧の作曲家 シベリウス・シンディング・カスキなどを積極的に生徒に弾かせる事が多くなりました。これは舘野泉さんの功績が大きく 舘野さんが精力的に北欧の作曲家のピアノ曲を発掘し広めたので 急速に楽譜なども広まり親しまれるようになったのですが…。 スペインのピアノ曲に関して『舘野さん的存在』を私は存じ上げません。もしかしたら案の定(爆)私が知らないだけで 有名な方がおられるのかもしれませんが。私などは基本が怠け者なので情報の提供がある物に対しては興味を持ちやすいですが 情報量の少ない・知名度のあまり高くない…というものに対して 積極的に発掘して変わったレパートリーを増やそうという意識が少ないせいもあり スパニッシュピアノ曲に積極的ではないだけで 本当は素晴らしい曲がたくさん存在するのかもしれませんね。 『スペイン』というとリスト・ラヴェルの『スペイン狂詩曲』やドビュッシー『グラナダの夕べ』など他国の作曲家の曲が先に浮かんでしまいます。ラヴェルの『道化師の朝の歌』もスペインのリズム・スパニッシュギターの模倣も取り入れられていますし。『スペイン』を題材にした音楽を他国の作曲家が取り入れている事を考えると『音楽的に魅力的な国』なのだとは思います。 実は 私はスペインというとピアノ曲よりスパニッシュギターの方が興味があるんです。大きな声では言えませんが(汗)情熱的・情緒的。言い訳みたいですがグラナドスのアンダルーサもギター曲に編曲したので有名になった…との説もあり 事実伴奏もギター的要素が強いですしね。グラナドスはスペインのショパンとかスペインのグリーグと呼ばれるように 情緒的な作品が多いので知名度が高くなれば もっと発表会の場などでも弾かれる機会が増える気はします。 長々と書かせて頂いて 全く内容もない回答ですが(いつもの事.爆) まとめとすれば『知名度』が大きな原因でしょうか。また 知名度がある曲は比較的難易度が低い。これが『演奏会』(と言っても素人の)で弾かれる事が少ない原因だと思います。いかに少ないテクニックで?難易度の高い曲を披露するかが『発表会』の醍醐味?なので グラナドスの曲はそういう意味で中途半端な曲なのかもしれませんね♪ 余談ですが アランフェスのロドリーゴもピアノ曲は結構たくさん書いているんですが 私は全く知りません(爆)
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- pomocc
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こんにちわ。 質問を見て興味を持ちました。 というのは、今、目下、発表会で弾く曲の候補の一つとして、グラナドスのスペイン舞曲集より1番と「アンダルーサ」を弾いているからです。 私は専門が音楽研究(音楽学、楽理)で、ピアノはピアノ科ほどまでは弾けませんが、大学でも鍛えられ、試験もあり、そこそこは弾けます(ショパン・エチュードとか「悲愴」「月光」「熱情」など)。 今はグラナドスの他にバルトークの「ルーマニア民族舞曲」、バッハの平均律クラヴィーア第2巻、バッハ「トッカータ1番ニ長調」、バルトークのミクロコスモス第6巻(全曲)、シューマンのピアノソナタ1番f-m-ll(全楽章)を弾いています。 この中のどれかを発表会で弾くつもりでいて、グラナドスもけっこう気に入っていて、弾く可能性もあります。 人によるのかもしれませんが、私は華やかで有名なものにはこだわりません。人が聴いて感動してもらえる曲や演奏をしたいとだけ思っているからです。 グラナドスは簡単だとおっしゃいますが、確かにテクニックはショパン・エチュードとまではいきません。 ですが、簡単な曲ほど弾くのが難しいのです。 簡単な曲をいかにしてきれいに表現力と技術力をもって演奏できるか、ということはものすごく難しいです。 モーツァルトがいい例かもしれません。 モーツァルトのソナタはベートーヴェンよりは易しいですが、易しいが故に、自分の弱点の全てが見えてしまい、ちょっとした音のすべり、柔らかなタッチ、安定したリズム感、音色の統一化(音階などで指を変えるときに、変えたところだけ微妙に音が強くなってしまうなど、均一下音の強さ、バランスで弾けるかということ)など、そういうところがきちんとしていないと、美しい演奏というのはできません。 グラナドスも同じです。 簡単だからといって、練習量を少なくするのは禁物だし、気が楽になって抜けるなど、そんなことをしたら、人を感動される演奏はできません。 簡単な曲でも、高度なテクニック、高度な表現力が必要とされます。 簡単な故に、響きで人に自分の全てが見えてしまい、油断できず、難しいのです。 音の数が少ない曲ほど難しいですね。 透けて見えてしまいますから。 レガート奏法ができていないなど、丸見えになってしまいます。 私の音大のピアノ科の教授は、自分が大学を受けるときに就いた大教授に、その人のところに初めて持っていって弾いた曲は、ショパンのマズルカ5番変ロ長調だとおっしゃっていました。 これは私自身、小学生の時に弾いた曲なのですが、これを適切な表現力をもって弾くというのは難技です。リズムの表現の仕方やゆれなどの奏法が難しいのです。 私がいいたいことは以上です。 簡単な曲ほど簡単そうに見えて実は難曲、油断大敵、気をゆるめてしまいがちだけれど気を緩めてはいけない、もし気を緩めたら曲が命を失う、それ故にものすごい集中力を要する。 プロがショパンのノクターン第2番を弾くときも同じです。 練習の時に決して気を緩めていないと思います。 どんな曲でも、一つの曲を完成させるとうことは大変なことなのです。
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>音の数が少ない曲ほど難しいですね。 そうですね。シンプルな曲の怖さですね。 楽譜をぱっと見て簡単そうに見えますが,モーツァルトはとても緊張します。 ひとつでもミスをすると,一気に崩れてしまう怖さがあり,とても緊張します。 このことで,ケーキ屋さんで聞いた話を思い出しました。 飾り気のないケーキは,見た目のごまかしが効かず(豪華さがなく), 味だけで勝負なので本当は難しいとのことです。 作る苦労の割に,見た感じがシンプルなので,あまり売れなくて, クリームやフルーツで飾ったものの方がよく売れるそうです。 シンプルなものは簡単そうで,実は簡単ではないという点で, 書いていただいたモーツァルトの難しさのことと共通しているように思えました。 ありがとうございました。
こんにちは。 全くの素人なので聞き流してください。 もう10年以上前になりますが、私はある音楽評論家が「技術の割に聴き映えがしないので有名なファリャの『スペインの庭の夜』・・・云々」と書いていたのを読んだことがあります。 事の経緯は、フランスのTV局で視聴者の電話投票により優勝者を決める音楽コンクールもどきの企画があったのですが、それを批判する記事がル・モンド紙に載ったのでした。「出場者の演奏楽器もキャリアも違うのにどうやって比較するんだ、最も巧かったのはピアニストだったけど、『スペインの庭の夜』では一般視聴者は投票しない。こんな中途半端な番組よりロン=ティボー・コンクールでも放映するべし」というような内容でした。 番組自体は打ち切りになってしまったのですが、私はこの記事を読んで以来、『スペインの庭の夜』を聴くたびに「(私のような一般人には)聴き映えしないんだ~」と刷り込みが入っています。 もしかしたら質問者様がおっしゃるように「技術面でのアピール」が足りない曲なのかもしれませんね(アピールすれば良いというものではないと思いますが)。 ド素人の誤解に満ちた印象では、ファリャはともかく、アルベニス、グラナドスはギターの音色を模した表現が多いように感じます(ラローチャの演奏があまりにも印象的だったので、それに引きずられた感想であって、知的な分析とはかけ離れていますからご了解ください)。 ですからギターの音になじんだ人、たとえばソルのエチュードなんかを聴いて育った人には(演奏者としても、聴衆としても)入り易いけれども、そうではない人にはその魅力が伝わりにくい面があるのではないかとも想像します。 モンポウはスペインというよりカタルーニャを代表するのなあ、と考えたりもしますが、このあたりの地方意識というものはなんとも実感できません。 とりとめなくて申し訳ありませんが、以上が私のスペインのピアノ音楽に対する漠然とした印象です。
お礼
>技術の割に聴き映えがしないので有名なファリャの『スペインの庭の夜』 どんな曲か知りませんが,そのコメントの通りなら, ファリャも,「スペインの庭の夜」を弾くピアニストも気の毒ですね。 グラナドス,アルベニスとの出会いはセゴビアのギター演奏でした。 ギター曲だと思っていましたので,初めてピアノ演奏で聴いたときは, 「ピアノでも演奏されるのか…。」と思いました。 >ですからギターの音になじんだ人、たとえばソルのエチュードなんかを >聴いて育った人には(演奏者としても、聴衆としても)入り易い 私の場合,これにぴったり当てはまります。初めてピアノで聴いたときは 既に知っていましたので入り易いでした。 ギターでの演奏が先に耳に入ったせいか, ギターを意識して作曲されているせいか,(たぶん,後者だと思います) ピアノ演奏を聴いてもギター的に聞こえる箇所が多くあります。 ここは,ギター演奏の方がいいと思う箇所もあります。 ギター曲との関連は,なるほどと思いました。 ありがとうございました。
『スペインの作曲家のピアノ曲はBランクのイメージ』ですか? この質問を見るまでは、考えもしませんでしたが う~ん…言われてみれば、そんな気もしてきますねぇ。 でも、ベートーヴェン,ショパン,リスト,ドビュッシー…等の名が 有名すぎるから、見劣りした気がするだけかも知れませんよ? 私としては、たとえBランクでも好みの曲に出会うと むしろAランクよりも得した気分になりますから、別に構わないです。 『上手な人が発表会でグラナドスを弾くのは,もったいない』 そんなことはないと、私は思いますが? とりあえずの根拠としては… グラナドスの「スペイン舞曲集」のCDが有りまして ピアニストは「アリシア・デ・ラローチャ」の演奏なのです。 この方は、1923年生まれのスペインの女性ピアニストで 2歳半からピアノを始め、5歳で公開演奏をした天才なのだそうです。 手元の資料を要約すると 「深く強いタッチで楽器を美しく鳴らす力量と、色彩感豊かな響き 躍動的なリズム感や、詩情と格調を伴った陰影豊かな表情などは 決して、お国ものに限らず、いかなる曲においても発揮されている」 と評価されています。 これを参考にしても、上手な人のグラナドス、結構に思えますが? 「アリシア・デ・ラローチャ」の参考URLを添えます。 http://www.bmgjapan.com/_artist/profile.php?id=386 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%81%E3%83%A3
お礼
>ベートーヴェン,ショパン,リスト,ドビュッシー…等の名が有名すぎるから, 見劣りした気がするだけかも知れませんよ? お店に例えると,ベートーヴェン,ショパン,リスト,ドビュッシーは, 一等地のメインストリートに面し,有名で,オシャレで,その筋のブランド店。 グラナドス,アルベニス,ファリャは,一歩,裏通りに入った 知る人ぞ知る個性的なお店…,なんとなくそんなイメージと重なります。 演奏会で取り上げられる頻度の低さ,知名度の低さから, そんなイメージをもってしまっているのかもしれません。 単調な曲ですが,また,技巧をアピールするところは全くありませんが, グラナドス:スペイン舞曲集「オリエンタル」は大好きです。 積極的にスペインものを弾く人,得意とする人は,ラローチャしか思い浮かばないです。 ベートーヴェンを弾く人,ショパンを弾く人なら,たくさんの人の名が思い浮かびますが…。 ラローチャのシューマン:「謝肉祭」,「ウィーンの謝肉祭の道化」が入ったCDはお気に入りです。 ありがとうございました。
補足
画像で再度ありがとうございます。 ラローチャの「謝肉祭」はFMで聴いて「これ,欲しい!」と, すぐにレコード店に行きました。 廃盤になっていると聞いてがっかりしましたが,後にCDで買えました。 「ウィーンの謝肉祭の道化」の力強さにも驚きました。 何年くらい前か忘れましたが,テレビでラローチャのスペインものの 放送がありましたが,それもとても良かったです。 >むしろAランクよりも得した気分になりますから、別に構わないです。 こんなとき私は価値ある掘り出し物を見つけたような嬉しさがあります。 ありがとうございました。
- tomonaka
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スペインの作曲家の曲が簡単だなってとんでもない。 発表会で弾かれないのはただ単に知名度不足なだけだと思います。 やはりみんなが知っているような名曲を弾きたいと思うのが一般的でしょうから、ショパンやベートーヴェンなどの曲になってしまうのではないでしょうか。 またコンサートなら集客も考えないといけませんからね。 マイナーな曲ばかりでは一部の人に受けるだけです。 スペインの作曲家の曲にも難曲や佳曲が沢山あります。 ただあまり知られていないだけで…。 スペイン物だけ集めたCDもありますし、 演奏会もありますよ。
お礼
>やはりみんなが知っているような名曲を弾きたい 心理としては確かにそう思いますね。 そこに欲も出て,レベル面では少し背伸びした曲,聴き栄えのいい曲, うまく弾けたら「すごい!」って感心してもらえる曲,私なら,そんなことを考えます。 発表会なら,しんみり,しっとり…という曲よりは, 派手,華やか…という方で考えてしまいます。 >スペインの作曲家の曲が簡単だなってとんでもない。 >ただあまり知られていないだけで…。 一部しか知りませんが,スペインのピアノ曲全体としては, 聴いた感じで,「難しそう!」「すごい!」というイメージがありませんでした。 見た感じだけでの想像ですが,アルベニス:スペインの歌「アストゥリアス」は, 左右の手が高音域と低音域に大きく離れる和音のところが難しそうに思いました。 視覚的には,その和音のところは「おっ!」って驚きます。 ありがとうございました。
お礼
>アルベニスの『イベリア』は難曲中の難曲 全曲盤かどうかもわからずに聴いていますが,第1巻から第4巻まで3曲ずつ入ったCDがあります。 各巻が3曲だけ?なんて,やはり抜粋盤なのでしょうね。ここで聴く計12曲については, 聴いた感じでは難曲中の難曲なんて,とても感じられないです。 本当は難しいのに,そんなこととは知らない私のような人に聴いてもらっても割に合わないですね。 1万円のお茶を贈ったのに2000円ぐらいだろうと思われるのと同じで。 ご回答から,ひとつの構図のようなものがあるように思いました。 音大ではドイツ系・フランス系,ショパンが主流。 だから,学生はスペインものの経験が少ない。または,無い。 だから,卒業後,教える立場になって,スペインものを教えない。 だから,生徒はスペインものの経験が少ない。または,無い。 その生徒が音大に入る。 音大ではドイツ系・フランス系,ショパンが主流。 こんな繰り返しがあるのかもしれないと思いました。 とても詳しく,ご回答ありがとうございました。 質問に書いた「もったいない」は,実はアンダルーサのことでした。 ロドリーゴのピアノ曲は存在していたことすら知りませんでした。