歯はお互いに噛もうとします。これはゲッ歯目の動物が歯が伸びる原理と同じです。だから年を取って磨り減ってくると歯が伸びて噛み合わさります。(動物ほどではないし、個人差も大きい)
それに、重力の関係で下の歯より上の歯の方が伸び易いです。
歯が伸びてしまうと、凹と凸がぶつかって、顎の前後の運動が阻害され、やがて顎関節炎になります。
また、奥歯は顎の上下関係を維持するのに大切なので、失うとかみ合わせ高さが急激に低くなり、クシャッとした顔になります。これもまた顎関節に負担をかけます。
下の歯は手前に倒れ、上の歯は奥の方に倒れる傾向があるので、下二本無ければ、手前の歯が大きく倒れることはありません。
しかし、上記の如く、噛み合わせ高さが急激に低くなり、小さな奥歯では支えきれない場合には、奥に移動したり倒れてしまってスキッ歯になってしまいます。
基本的にはインプラントも二本ですが、設計は歯医者によって異なるので相談して決めてください。
但し、インプラントは術後のメンテナンスが重要です。ダメになると入れ歯も入れられないほど顎骨がなくなるので、定期健診は必ずいくようにしてください。
金属を渡さない義歯も可能ではあります。
保険で同時に作るなら、費用的にも大きな差は出ないはず
(両側2個だから日をずらして別々に作れば二倍だと考えている歯医者も居ますが、保険ではそんな扱いはありません)
但し、バネ一つでは維持力が低すぎますので、奥から二本ずつかける事になり、バネが見えやすくなってしまうでしょう。
自費ではプラスチックの目立たないバネもありますが、これも使えるかどうかは診断してもらわないとなりません。
大きな装置なので、慣れるのは大変ですが、金属で渡したタイブでもメンテナンスはインプラントよりはるかに楽です。