先ず、外国人からの御質問に反論出来なかった事は残念です。
記者は昨年だけで東京宝塚劇場と日生劇場で合計19公演、今年も既に4公演は観劇している男性です。
外国では女性は女性が演じ、男性は男性が演じるものであって、男性が女性を演じたりする例はないとの御認識ですが、現在の大多数はと云う条件をつけなければなりません。有名のシェイクスピア劇は、本来女優がいないのですから。国劇のように男性が女性を演じていました。但し、女性の役は少普通は年俳優だったらしいのですが。この一点からしても認識に差異があると思います。只、それが昔の事だ今は商業演劇としてはと云われれば話は別ですが…。
さて、寶塚歌劇ですが、小林一三氏が、寶塚温泉の余興に少女歌唱隊として組織されたのが発祥です。当時は若い女性が演じると云う事で評判となりました。初期の演目を見ても「どんぶらこっこ」などの御伽歌劇でしたから、素人の「ごっこ」的な雰囲気があったと思われます。
さて、「女性」が「男装」する事は大正期がはじめてではなく、(義経の物語でしられている静御前は白拍子でしたが、白拍子の舞姿は男装ですし、出雲のおくにの歌舞伎も女性だけです。日本にはそのやうの伝統があるのです。これは遡ると神事とも関係するのですが煩を避けましょう。
「男装」=「性同一性障害」と云うのはあまりに短絡的な発想に思えます。それを拡大解釈すると、大正期に断髪をした女性もそう云う事になります。卒業生の真矢みきさんや涼風真世さんや寿美花代さんを御覧になればそれは全くの虚妄である事は明らかでしょう。(全て過去の「男役」です)
現在の宝塚歌劇は御伽歌劇頃の寶塚から成長しています。ひとつの様式美を拵え上げたと見るべきでせう。それはある意味具象性をもった少女漫画の世界に通じるものもあるかも知れません。
宝塚歌劇は今年で95周年、世界で唯一の歴史ある女性だけの劇団です。外国人の方には俄に解らないかも知れません。
お礼
回答ありがとうございました。素人ゆえの発言で、こよなく宝塚を愛する方には失礼な質問だと思いつつも、質問しました。宝塚は伝統があるゆえに、引き続けられた良さがありますよね。今回アクアという、トップスターのグループを拝見しました。とても洗練されていて、中性的な美しさがありますね。体系からも、動きからも、女性が男装するからこそ生まれる魅力があります。外国の方にどうを理解してもらうかは難しいです。ただ感性で理解してもらうしかないかな。理屈がどうであれ。ぜひこれからも進化し続ける宝塚を、日本を代表するショウビジネスとして応援していきたいと思います