○ 「VOCALOID」(略して「ボカロ」とも言います)は、
・「音声合成システム(エンジン)」+「キャラクター」
簡単に言うとこれで一つのソフト(製品)となっています。
彼ら、彼女ら(便宜的にそう呼びます、ご容赦)の立場を大きく分けると、おおよそ次のように成ります。 ○
1、「純正VOCALOID」その1(クリプトン社製)
「純正VOCALOID」とは、もともとVOCALOIDを扱っていた会社が正規に売り出したソフト、またはそのソフトに付いているキャラクターの事です。
VOCALOIDと言った場合、狭義にはここ(その1~3)に分類されるキャラクターのことを言います。
・MEIKO(女)、KAITO(男)、初音ミク(女)、鏡音リン(女)、鏡音レン(男)、巡音ルカ(女)
2、「純正VOCALOID」その2(インターネット社製)
クリプトン社製と全く同じですが、販売した会社が違うため、微妙に毛色の違う存在として扱われる事が有ります。でも正規のキャラクターで
ある事は誰もが認めています。
・神威がくぽ(がくっぽいど/男)
3、「純正VOCALOID」その3(海外製)
世界初のVOCALOIDは海外製で、必ずしも商売的には成功しなかったのですが、そののちも幾品か作られました。彼らはもともと日本語で歌えず、
説明書も英語であったりととても扱い難いため、やや地味な存在として扱われる事も多いです。しかし純正VOCALOIDであることは間違いありません。
・LEON(男)、LOLA(女)、MIRIAM(女)、SWEET ANN(女)、PRIMA(女)、BIG-AL(男/予定)
4、「同人VOCALOID」
VOCALOIDと言う新しいタイプのソフトに刺激を受けて、会社ではなく一般の人が作ったVOCALOIDです。しかし現在のところ、「冗談半分に作られた」
しかも「公序良俗に反する」とされるソフトが一作あるのみ。性能的にも市販のものとは比較にならないほど劣るようです。
○ 以上のVOCALOIDたちは、自前の「エンジン」…つまり「自分の声」を持って居ます。以下に、専用のエンジンを持たないキャラクターたちを記します。 ○
5、「亜種」「VOCALOID派生キャラ」
自分の声を持つVOCALOIDたち。そのキャラクター性に魅力や説得力を感じた人たちは、特に初音ミクの発売後に大勢表れました。そうした人たちが
様々な過程で生み出した「自分(達)のVOCALOID」を一般に「亜種」または「VOCALOID派生キャラ」と言います。
彼ら、彼女らは自分用のボーカルソフトを持たないので、歌う時には初音ミクなどのエンジンを使う必要が有ります。そのため、使われる
エンジン付属のキャラクターが好きな人からは快く思われない場合も有る反面、現在ではVOCALOIDを発売している会社からもそれなりに認知を
受けるまでに成長。VOCALOIDの人気に貢献しているとの見方も有ります。
・雑音ミク(女)、護法少女ソワカちゃん(女)、亞北ネル(女)、弱音ハク(女)、MEITO(男)、AKAITO(男)、森之宮先生(女)…など
メジャーにする事を目指さないものまで含めると、その人数は既に700人を越えたとも言われ、全てのキャラを把握する事は不可能に近いと言えます。
6、「ミニキャラ」
ここでは便宜上「ミニキャラ」と言う名前にしましたが、一般にはこちらも単に「亜種」とだけ呼ばれています。何らかのオリジナリティー要素を
持つ普通の亜種とは違い、こちらは元ネタとなったキャラクターをデフォルメしただけに近い存在なのですが、しかし現在では独自の人気を
獲得する場合も有ります。
・はちゅねみく(初音ミク)、かぐぁみねりん(鏡音リン)、しゃきねめ~こ(MEIKO)、ざちゅねみく(雑音ミク)、あちたねりゅ(亞北ネル)…など
○ ここからは再び「自分の声」を持つキャラクターたちになります。しかし、亜種キャラクターたちと比べてさえ、「VOCALOID」として認められない
場合が多くなります。 ○
7、「歌ってみた系VOCALOID」
本来のVOCALOIDはサンプリングした人間の声を機械が合成するものですが、ここに分類されるキャラクターは、機械ではなく、本当に人間が
歌っているものです。なぜ人間の歌声をVOCALOIDとして発表するのか?についてはその人(キャラ)によって違うので一言では言えませんが、
しかし彼ら、彼女らがVOCALOIDに好意的であることだけは間違い有りません。
・終音ニク(女)、隣音サイ(女)、子守音レム(女)、アニマ(男)…など
8、その他
本来はVOCALOIDと全く違う製品、企画であったものが、何らかの理由で関連付けられているうちに、何時の間にか「VOCALOIDのようなもの」
として認められるようになったものたちです。
・白熊カオス(男/「くまうた」/ゲーム)、キーボードクラッシャー(男/「人力VOCALOID(暴歌ロイド)」/音声合成)、ヒ・ダリ(男/「Delay Lama」/シンセサイザー)…など
9、「UTAU」
VOCALOIDと非常に似て居ますが、やや違う仕組みで音声合成をする方法に「人力VOCALOID」と言うものが有ります。本来「UTAU」とはその方法で
作品作りすることを助ける機械の名前ですが、現在では元々の名前に変わりジャンル名としても定着しつつあります。
本来の「人力VOCALOID」と言う名が示すとおり、昔からVOCALOIDとは深い関係にあり、代表格の「重音テト」のように最初はVOCALOIDの亜種として
登場したキャラクターも存在します。
・重音テト(女)、デフォ子(女)、天音ルナ(女)、欲音ルコ(女)、重音テッド(男)…など
○ それでは、VOCALOIDたちの織り成す豊かな世界を楽しんで下さい! ○
お礼
むちゃくちゃ丁寧にありがとうございます。 かなり分かりやすいです。 ボーカロイドにもいろんな種類があるとは・・・ とても参考になりました。ありがとうございました。