なんか道徳的な説教が目立ちますが,純粋に統計という面から回答します。
まず,「平均なんて無い」…そんなことはありません。調査して計算すれば平均は求まります。
ただ,その数値が,質問者の言うような「平均で何歳ぐらいに済ませるもん」といった意味合いを持つかというと,決してそんなことはないと思います。
そのような意味合いを持つ数字は「標準」と呼ばれます。
したがって,「平均はあるが,それは標準ではない」ということです。
試験をして採点をすれば,平均点が出ます。平均点より高いのが望ましい,それより低いのはダメだ…そういう発想から,両者を同一視している人がしばしば見掛けられるので,あえて注意を促しておきます。平均はただの数字です。それにどういう意味づけをするかは別問題です。
財団法人日本性教育協会という団体が,6年ごとに「青少年の性行動調査」を行なっています(参考URL)。
こちらに性交経験率の数値と,過去との比較が載っています。初体験の平均はありませんが,報告書(「若者の性白書」小学館)には詳しい数値が出ているかもしれません。
大都市・中都市・町村部に分けて調査地点を設定しているようですので,地域の違いも報告書を見れば分かるでしょう。
ここはきちんとした社会調査のメソッドに則って行なっていますので,かなり信頼できると思います。
もちろん,これに限らず統計調査にはいろいろな誤差がつきものですが,調査方法がきちんとしているということは,誤差の原因や大きさについてもある程度の見当がつけられるということです。
たとえば,社会人は(調査手法の都合上)調査対象になっていないのですが,中卒の社会人の率,高卒の社会人の率などを考えれば,誤差の大きさもおのずと限られてくるでしょう。
少なくとも,雑誌などで「どこそこの繁華街で若者100人に聞きました」のたぐいよりは,よっぽど信頼できます。
正しい統計の利用法というのは,そのデータがどのように出されたかをきちんと理解し,数値のもつい見合いをしっかりと考えることです。
>実際には男も女も都会でも田舎でも大学生だって経験してない人は結構いますよ。
とありますが,かりにその雑誌の数値が信頼の置けるものだとしても,30%近くは経験していないわけで,たとえ周りに未経験の人が何人かいたとしても,それだけで
>統計や平均というものは全くあてになりません。
などと一般化して決めつけることこそ誤った考え方というべきです。怪しい「統計もどき」も多いのでそういうのは眉につばをつけてみましょう,というアドバイスなら分かります。
質問者さんの「平均で何歳ぐらいに済ませる」という言い方に引っかかりを感じられた回答者が多いのでしょうが,それは本人の考え方の問題。統計の罪ではありません。