一派にトレンドというものは、それが流行る2年くらい前には出来上がっています。
日常、雑誌や店頭で触れている流行には、発信地(=トレンドスタジオ、スタイリングオフィス)があります。
それは世界にいくつかあり、有名なところでは
ネリーロディ、トレンド・ユニオン、ペクレール、プロモスティル、カ
ルラン等がそれにあたります。
市場リサーチによってカラー、素材、スタイリング、プリント、と多岐に渡るジャンルについて「今後世界の人が求めるもの」の要素が具体的な形や素材・イメージ画に落とし込まれていきます。
これが、各社が出す「トレンドブック」と呼ばれるものです。
ジャンル別に一冊数十万円ほどし、全部揃えるとワンシーズン数百万円もします。これがファッション業界のみならず、自動車産業、スポーツ業界などありとあらゆる業界へ売り込まれます。
ファッションの潮流は、心理学的な要素を含み、偶然性ではなく、根
拠があって変化して行きます。
今を知り、今がこうなら多分次はこうなるだろうと予測を立てるという事です。
近年のロハスというライフスタイルの流行も世界の動向や人々の心理傾向から生まれ、食品業界では通常の野菜よりも割高な有機野菜を購入するためのサイトが盛況し、自動車・電機メーカーは環境に影響の少ないエンジンの開発や使用電力を抑えたの商品開発など、エコへの取り組みを盛んにアピールしています。
ファッション業界ではオーガニック素材で出来た服の製造・エコバック流行などに現れました。これらがとてもわかりやすい例ではないでしょうか。
トレンドブックによく目を通したからといって売れる商品が作るといいうものではなく、そこからどの様に具体的な商品に落と
し込んで行くかは各企業のデザイナーや企画担当者の力量に掛かってきますが、
感性の高い人間がしっかりと今を把握していれば、必ず次が見えて来ます。それが流行る2年近くも前に流行は予測され作られているわけですが、検証を行っても、まず間違いなくその方向へ流行は流れていきます。
「これを流行らせよう!」と誰かが戦略的に企てているというよりは、おおもとのおおもとは「今の時代を踏まえ、未来に人々がもとめるもの」を予測し作られています。
ちなみにファッション団体では、インターカラー(国際流行色委員会)という団体が、国際間で流行色を選定する世界で唯一の機関として存在しています。
こうしたところに取材をしてみれば、もっと具体的な話が聞けるのではないでしょうか。
お礼
お礼が遅くなってすみませんでしたが、回答ありがとうございました。インターカラーという団体の存在など、詳しく回答していただけてうれしいです。かなり助かりました。