社会人で工学博士(PhD)をとった者です。あなたが社会人になって博士後期課程に進みたいと思った理由はなんでしょうか?私の場合は、ずっと研究に関わる仕事をしてきた上で、成果がたまってきたので、博士後期課程を受験し、論文をさっさとだして短縮卒業しました。社会人として生活しながら取得するには一番理想的な形だと思います。それは、仕事が発表論文に直結していたからであり、その成果がある程度たまってからPhDをとるためだけに入学したからです。そうではなくて、研究室で他の学生さんと混ざってまたはじめから研究に携わりたい、ということであれば、よく考えた上で大学院も選んだほうがよろしいかと存じます。修士課程までと違い、審査は厳しいのが常ですし、そこまでいくのに多くの成果(学会発表や論文発表)が必要です。そのためには、まずその研究テーマに対してそれなりの熱意と知識、そして努力が必要になります。
「行きやすい」ということを理由に大学院を選ばれないほうがよろしいかと思います。それよりも、大学ではなく、研究室の中で行われている研究で、ご自分が本当に興味ひかれるテーマが存在するところにアプローチしたほうがよろしいかと思います。つまり「何についての研究をしたいか」をまずはお考えになったほうがよいのでは。
また、本当にご自分が心血注ぎたいと思える研究テーマを見つけられた際には、まずその大学院に社会人を受け入れる制度があるか確認した上で、その研究室の教授に直接連絡してみてください。社会人入試は受験人数がかなり少ないので、受け入れ予定研究室の教授が試験問題を作成することが多いようです。したがって、自分の得意な科目などをリクエストすることも可能です。ですから、行くと決めた際には、入学試験自体はご心配なさらなくても大丈夫かと存じますが、基本的にある程度以上の学力はもちろん要求されますが。
余談ですが、PhDとは、「足の裏のごはん粒」であるとよく言われております。「とらないと気持わるいけど、とったところで食えない」という意味です。つまり、PhDをとったところでそれを武器に一生食っていけるわけではない(資格とはある意味違う)ということですね。
PhDを取得したとして、それをどう活かせるか、それはその人次第です。
ぜひがんばってください。
補足
どうもありがとうございます。 私は理系です。工学部でした。職場は比較的ゆっくりしているので、夜(17:00以降)に持ち帰って仕事しながら勉強していこうと思います。