勇気を出して心療内科に行く決断をされ、ご立派だと思います。
中程度の症状から治療をスタートできたのであれば、きっと回復も早いと思いますよ。
「これから先のことがすべて嫌な方向に先走るようになり、不安になってきてしまい、薬を飲まないとやっていけないぐらい辛いです」
とのお話ですが、まさにそれがうつ病の症状であり、薬を飲む理由なのですから、「この気持ちは病気のせい。必ず治る」と信じ、辛いと思わず薬を飲んでください。逆に処方されたとおりの薬の飲み方をしないと、症状が長期化したり副作用が強く出たりします。
薬を飲み続けることに抵抗が強ければ、心療内科のお医者さんに思っている気持ちと、実際に薬を飲んだときに起こる体調変化を相談してください。薬がどう作用し、なぜ薬が必要なのか説明してもらえます。また、より心を楽にしてくれる薬や、飲みやすい薬を検討してくれます。
どのようなお薬を処方されているのか分からないので、一般論として参考程度に聞いてください。うつ病の薬は一般的には即効性のものではなく、規則正しく飲み始めてから2~3週間ほどは効果の実感が得られないものです。しばらく精神的に辛い日々が続くと思いますが、年末から年明けくらいに心が楽になっていくことを感じはじめると思います。それまでは、何かをしなきゃと思わず、寝るでもTVを見るでも趣味のことをするでも何でもいいので、とにかく楽をして過ごしましょう。体面などにこだわる必要もないです。お仕事があって有休が使えるなら、今が一番辛い時期なので、使ってしまいましょう。
ご家族には病気のことをお話するべきです。うつ病治療には家族の協力が不可欠です。ただ、質問者様ご自身がまだうつ病であるご自分への戸惑いがあると思われるので、うまく説明できないかもしれません。
病院で、家族向けの説明パンフレットのようなものが無いか聞いてください。
また、最近は新聞や雑誌などでもうつ病に関する記事がよく掲載されるようになりましたよね。こういったものを読んでもらうというのも手です。
私もうつ病治療を受けていますが、私の父は、うつ病についての新聞記事よんで一言「なるほど、そういうことか。だいたい分かった」と独り言のようにつぶやき、その後治療に対して協力的になってくれました。
私の妻は「ツレがうつになりまして」(幻冬社)という漫画を読んで理解してくれたようです。
(ただし、少し間違った記述もあるので、あくまで健康な方がうつ病の世界を想像しやすくなるという意味では良い漫画なのですが、ご自身の治療の参考にはしないほうがいいです。治療はあくまで専門家の診断と助言に基づいて行ってください)
うつ病は、7人に1人が一度はかかる病気だと言われています。そして近年治療方法が飛躍的に進歩しています。また、私の職場にいるうつ病経験者は、困難を知り、努力すると休み事のバランスを知り、困難は克服できると知っている、人間として成熟した人達が多いです。異口同音に「うつ病を経験してよかった」と言います。
悲観せず、自分だけ特別とも思わずに、あわてず気長に病気と付き合っていきましょう。