撚り対線=ツイストペア(Twisted pair Cable)
検索するとLAN用のUTPやSTPに関する解説は多く出てきますが、純粋にツイストペア自体の特性を説明したものは余り見当たりませんでした。
基本的には二つの導線をよじることで、各導線に励起する信号の位相が180度ずれて打ち消しあうようになるので、外部からの雑音混入や通過する信号から発生する外部輻射を減じる効果があります。
コンピュータの内部で使うケーブルには様々な信号が通っていますので、それらがお互いに影響しあわないよう、ツイストペアのケーブルを使用しているのだと思います。LEDの表示灯は出力なので誤動作の対象にはなりにくいですが、電源スイッチやリセットスイッチ等の入力回路は、雑音により誤動作する可能性があります。また、何れもマザーボードから引き出しているので、そのラインに雑音が乗れば誤動作の可能性が高くなります。
ATX電源の出力ケーブルでも、ツイストして耐雑音性能をPRしているものもあるようですね。但し、基本的には2本のツイストが有効で、3本以上を撚ってしまうと殆ど意味がありませんので注意が必要です。
更に、ツイストペアケーブルにアルミ箔と銅網線による二重シールドケーブルを加えれば、よりいっそう外部雑音に強い信号の伝送ラインとなります。この場合、シールドの接地の仕方でシールド効果はかなり変化しますので、システムに合わせた接地方法を行う必要があります。これは余談でした。