おそらく、教科書的な、回答が要求されているようですね。
では、教科書的でないことを言わせてもらいます。
私の考えでは、通信プロトコルは、大きく二つに分類できます。
その二つとは、
文字型伝送とフレーム型伝送です。
TCP/IPは、フレーム型伝送に属します。
その他のフレーム型伝送として、X25、HDLC、セルリレー、フレームリレー、Ethernet等があります。
フレーム型伝送の大きな特徴として、お互いのプロトコルを入れ子構造に
できることです。
例えば、HDLCのデータ部分を使って、X25が実装でき、X25の
データ部分にTCP/IPが実装できると言うことです。
親亀の上に小亀を載せて子亀の上に孫亀のせて、というような感じです。
なおかつ、伝送データは、文字だろうと、画像だろうと、内容はこだわらないという利点があります。
一方、文字型伝送ですが、これには、BSC、POL-SEL、BY-SYNC、JBA(全銀手順)、JCA(全国チェーンストア手順)などがあります。
文字型伝送は、回線の動作制御に、特殊なコードを使用するため、
特殊コードと一致するようなデータは伝送できません。
一般には画像データなどバイナリーデータは伝送できません。
また、お互いを入れ子構造にすることはできません。
最初のフレーム型伝送は、70年代後半のX25ではなかったかと思えます。ただ、当時は、伝送フレームを組み立てるほどの高速なチップが存在せず、またクロックの精度が悪く、送受信で非同期で高速にデータを送受信できなかったため、フレーム伝送が、全盛を迎えるには、80年代後半まで待たねばならなかったようですな。
というわけで、80年代後半までは、文字型伝送全盛時代であり
80年代後半以降に
一般家庭にPCが普及してくるわけですので
一般の人は、こんな文字型伝送方式を知らないわけで
一部のデータ通信の技術屋しか知らないでしょう。
昔の技術屋から見ると、TCP/IPは、ものすごくルーズなプロトコル
です。これは、今後もいろいろな取り決めを、TCP/IPで行っていく
必要があるということです。
逆に、これからのプロトコルということで、まだまだ可能性が大きく
可搬性も大きいということです。
これは、TCP/IPというプロトコルの諸刃の刃ということですな。
ルーズさの一例として、例えば、ある2地点を、専用回線でつなぎ
それぞれの地点には、PCが数台ずつ接続されているとします
一台のPCにて、大容量のファイルを他の地点のPCに伝送すると
その伝送のみに回線が占有されてしまって、他のPCが他地点に接続できなくなるということがよく生じます。
これは、TCP/IPに回線負荷を均等に分割するという考え方か
ないからです。
これを防ぐには、それぞれのルータの調整か、
それぞれのPCで伝送Windowサイズを小さくするかというような
対策をとります
あるいは、専用回線を流れるベースのプロトコル(フレームリレーが多い?)にてなんらかの対策を立てるか。
いろいろ問題を抱えていますが、
TCP/IPにかわるようなプロトコルは出ないでしょう。
なんせ、ここまで普及してしまうと、入れ替えるのは至難の技ですから
お礼
gyrocompas様 ありがとうございます。教科書的でない回答のようですが、ここまで丁寧に書いて頂き、とてもうれしいです。でも、かなり頭の中が???状態です・・・。奥が深すぎます!