再びNo.2です。いい忘れましたが、Super 120,sやSuper 150'sの表示のついた安価なスーツを購入するよりも、Super 100'sの生地で造られた高級品を購入される方が、スーツという商品の本質を考えた場合、はるかにベターです。また必ずしも高級品イコール高額品ということでもありません。肝心なのは、本質を見極める眼をいかに養うかということなのですが、洋服のそうした部分においては、日本人ほどだましやすい人たちもいないのかも知れません。何事も”権威”に弱いというか、例えば雑誌などの印刷された情報、しかもそれが名が知れた企業のものであれば、すぐに鵜呑みにしてしまう。
今まで洋服に関してどれだけのデタラメな海外情報から 日本で妙な流行が起きてきたことでしょうか。 例えば今 日本でよく見かけるやたらタイトフィットな、ピタピタなスーツは、欧米の上流階級から見ればゲイかチンピラの着るものにしか見えないのですが...
何事でも あなたのように疑問を持って自分の眼で確かめていこうとする姿勢はとても大事なことです。
日本人は、縫製という言葉から、洋服の縫い目が細かくきれいに揃って縫われているかどうかばかりを気にしますが、そんたことはまったくのナンセンスで、スーツの本質とは、まずその着心地にあり、それはいかに平面である生地を、個人個人異なる立体を持つ首肩背中の曲線に服の重心を考えながらフィットさせた上で、服に一個人の体型をより知的に、より内面の魅力を引き出させるような立体的なシルエットを描かせることが出来るか、つまり生地のカッティングと立体的な癖付けにこそいい服となる本質と必要条件があるのです。(日本の服屋で、こうしたことをきちんと考えて既製にしろ、カスタムにしろ服を造っている人をほとんど見たことがありません。) 従って、スーツ造りにおいてもっとも大事なことは、立体、曲線を形造るアイロンがけなのであって、いい服を造ろうと思えば、このアイロンによる生地の癖付けは想像を超える時間がかかるものなのです。 そして実は、スーツの縫製における”ハンドメイド”とは実はこのことを意味しているのです。 生地はそのためのアクセサリーにすぎません。
日本のスーツの縫製が良いという人は 日本にはたくさんいるわけですが、本当にそうなのでしょうか。 そんなにいいものならば、世界の要人で日本の服を着ている人が何人もいてよさそうなものですが、実際そんな世界の要人は見たことがありません。
あなたの買われたスーツも、おそらくはどちらかといえば、服のコンストラクション、つまり本質的な部分よりも、Super120'sの生地を使っているという、いわば誰にもわかりやすい外面の、一般消費者にもっともアピールしやすい部分から販促がかけられた商品なのかもしれません。
ご存知かと思いますが、日本で高級品と言われている洋服はほとんど外国製、それも現在はイタリア製ですが、それはそれを売っている側が実際まだそのように考えているからなのです。 残念ながら日本製の服が自動車や電化製品のように、世界のトップと言われるようになるまではまだまだ時間がかかる、というのが実情なのです。
お礼
詳しい回答をありがとうございます。 今回のスーツは、ポリエステルが2割ほど混ざっています。ブランドはノーブランドです(高級ブランドの下請け工場が作ったとか)。裏地がポリエステル100%なので、高級品ではなさそうです。 安さと見た目重視で買ったスーツです。